エリちゃん
わんこ先生
子犬が散歩で歩かない時の良い対応とは?
ワクチンも摂取したし、これで晴れてお散歩ができる!と張り切ってお散歩デビューをしたものの、子犬が歩いてくれずに途方に暮れてしまうというお話はよく耳にします。
お部屋の中では元気いっぱいで、やんちゃをしたりいたずらをしたりと手に負えない子なので、さぞやお外に出たら喜んでたくさん歩いて、ストレス解消も運動不足の解消もできると期待していらっしゃったかもしれません。
でも実際に子犬をお散歩に連れ出すと歩かない…どうすればいいの?と思ってしまいますよね。
最初に飼い主さんに知っておいていただきたいのは、今まで子犬がずっといた空間は子犬にとって怖いものがないこともわかり、慣れ親しんだ安心できる空間でしたが、お外は全く違うということです。
特に、慎重にワクチン接種をするまで一歩も外に出したことがない子犬にとっては、お外は未知の世界なので、お部屋で騒いでいた時とは状況が全く異なります。
子犬がお散歩で歩かない時の飼い主さんの良い対応としては、「決して焦らないこと」です。
いくらお部屋の中でやんちゃしていた子犬であったとしても、新しい「お外」という環境に慣れることができずに、固まってしまう・歩かなくなってしまう子犬は多いです。
慣れるまでのペースというのは本当に犬それぞれですから、飼い主さんは焦らずに子犬の様子を観察し、子犬にとって必要なアクションをするよう心がけてください。
お散歩で歩かない子犬には、「しばらくは歩かないかもなぁ」くらいの気持ちで、無理に子犬を歩かそうとせずに、慣れるまでゆっくり待つというスタンスが望ましいです。
お散歩デビューでは、運動不足の解消よりも、外の刺激に慣らしたり、外の空気のにおい、暑さや寒さ、見たことのない景色、見たことのない車やバイク、知らない人や鳥や猫など知らない動物、音、物などに触れ合わせることを目標としていきましょう。
あとで子犬がお散歩で歩かない理由についても詳しくご紹介しますが、子犬が歩かないのは子犬なりの理由があります。
それが気持ちの問題なのか、体調面の問題なのか、それによって飼い主さんの取るべき行動が変わります。
理由を見誤らないように子犬をよく観察し、子犬の気持ちに寄り添ったお散歩をすることが、特にお散歩経験が浅い子犬には大切なことです。
これから子犬を育てていくうえで、「理由を見誤らない」ということが、飼い主として本当に重要なポイントなんですね。
理由を見誤ってしまうと、真逆の対応をして犬からの信頼を壊してしまったり、取るべき行動を間違えて子犬の心まで壊して問題行動をする犬へと育ててしまいます。
子犬のしつけと言うと、できないことをできるようにさせるとか、コマンドに従えるようにするとか、トレーニング方法といったことに注目されがちですが、一番大切なことは子犬を理解して理由を見誤らないことだと考えています。
後に、吠える・飛び付く・唸る・噛むなどの問題行動が出てしまっている犬は、元からそういう性格だったわけではなく、すべて飼い主さんの育て方が影響しています。
飼い主さんが犬に「してほしい正しい行動」を教え、できるように導いていかないと犬は正しい学習をすることができません。
例えば、飼い主さんに侵入者を教えるために一生懸命吠えている犬を、「うるさい!」と思って叩いてしまったとします。
犬は、叩かれて痛い思いをした人の手を恐れ、気持ちを汲み取ることもなく怒ってくる飼い主さんに恐怖を感じたり、嫌悪感を抱いたり、敵と思ってしまったりします。
飼い主さんを信頼してコマンドに従う犬に育てることができなくなるのはご想像いただけるでしょう。
これから子犬を育てていくのですから、犬という動物の習性や学習のしかたなど、犬への理解を深めることは、しつけに必要不可欠のことです。
ここを知らないで、一生懸命しつけをしようとしても、なかなか犬に伝わらなかったり、犬が理解できないので、しつけに必要以上の時間がかかってしまいます。
子犬がお散歩で歩かない時の良い対応として、まずは焦らないことだとご紹介しましたが、犬のことが理解できていない・しつけを手探りでやっている場合、どうしても「焦る」ことに直面しやすくなります。
他の犬と比べてしまったり、なかなかできなかったり、こちらはちゃんと教えているつもりですから、できないことに対して「何が悪いんだろう」と考えてしまい、焦る気持ちがわいてしまうのは当然のことかもしれません。
特に、「ちゃんとしつけをしなきゃ」と頑張る、まじめで犬想いで色々に気付ける優しい方ほど、焦りの気持ちが出やすくなります。※この特徴は育犬ノイローゼになりやすい人と一致します。
でも、ここでしつけを総合的に現代の正しいしつけ方法をちゃんと知って行うことができると、焦りの気持ちが天と地ほど変わって、全く焦らずに時間も短時間でしつけができるようになります。
この時期に正しいしつけの方法を知れるかどうかというのは本当に後になって生活そのものが変わってきます。
- 一昔前の間違った上下関係を教えるしつけを実践しなくてすむ
- 子犬のことが理解できるようになるので信頼を築きやすい
- 子犬を適切に扱えるようになる
- 正しく育ててあげられる
- 犬にとても好かれるので、お互いの愛情が深くなる
このように、「間違ったしつけで遠回りをしない」で済み、適切な時期に適切なしつけを実践していくことでしつけの進みが早くなり精神的な余裕ができるという大きなメリットがあります。
まだしつけを始めて間もないとか、まだトイレが覚えられているか怪しいとか、自信を持ってしつけができていないという飼い主さんは、ぜひ下の記事をご覧いただきたいと思います。
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心の余裕を持ちつつ、子犬を理解して適切な関係を築きつつしつけを行っていけば、良い子に育てるのは難しいことではありません。
飼い主さんが対応を間違えてしまうことが、かわいいわが子を問題犬にしてしまう大きな原因です。
ぜひ少しでも早く正しいしつけについての情報を得てもらって、人間社会でも怖がることなく楽しい生活を送れる犬にしてあげていただきたいと思います。
歩かない子犬の対応を間違えてよけいお散歩嫌いの犬にしてしまわないよう、子犬が散歩で歩かない理由についてみてきたいと思います。
子犬が散歩で歩かない理由
子犬をお散歩に連れ出してみて、歩かない時の理由として「歩けない」のと「歩かない」のでは大きく違いますのでそれぞれの理由を見ていきます。
- 恐怖を感じている
- ケガをしている
- 病気で体調が悪い
- 理解しようとしている
- 過去にネガティブな経験をしている
- 疲れている
- 甘えている
ただ、この歩けない・歩かないの理由のほかに、「外の世界に興味が無い」という理由もあります。
あまり多くの運動が必要ない小型犬に見られますが、「お外に行くよりもお部屋で遊んでいたい」と考えてしまうようです。
お外に連れ出してみると、特に怖がっている(震えていたり体が緊張で固まる)様子などは見られないものの、非常にテンションが低く嫌そうな表情をしていることが多いです。
すぐ立ち止まって、道路の端っこでうずくまったり、頑として歩かなくなってしまうこともあります。
でもうちに帰ると、お部屋中を走り回って元気になるという場合は、外の世界に興味を持てていない状態かもしれません。
興味がないならお散歩をしなくても良いかというとそうではないんですね。子犬にとって社会化はとても大切なことです。
この社会化をすることも子犬のしつけの本当に大切な重要部分なので、どうやって社会化をすればよいかわからないとか、そもそも社会化って?という方は先ほどの記事をご覧いただき、社会化の意義や社会化不足になるとどうなるのかを含め、正しい社会化の方法を知っていただきたいと思います。
外の世界に興味がない子犬に対しては、お散歩が好きな仲良しの犬に一緒に行ってもらったり、他の子犬と一緒にお散歩がいけるように子犬の幼稚園などに参加してもらってみるのも一つの方法です。
あと、リードや首輪に不満を持っている時もお散歩を嫌がり歩かないことがあります。
リードや首輪については歩かせるコツの部分で詳しくご紹介しますが、リードや首輪が気に入らないという抗議の意味である場合があります。
ですからお散歩でちゃんと歩けていたのに犬の首輪を新しいものに変えると、急に歩かなくなったというケースもあります。
イメージ的に、人間が靴擦れをしそうで嫌だなと思っているのと似ている感じでしょうか。
何となく体に合っていなくて気持ち悪い・心地悪いというのを飼い主さんに訴えていることが考えれらます。
ここら辺は、飼い主さんがいつも子犬を観察し、理解しようと努めていると自然と「もしかして…」と感じられると思いますので、子犬に合った改善策をしていっていただければと思います。
また、犬という動物への理解を深めたり、原因を見誤らない目を育てていただくとなんとなくわかるようになったという声は多いので、ここをタップしていただいて先ほどの記事をご参考にしていただきたいと思います。
それでは歩けない時と歩かない時をそれぞれ解説していきます。
子犬が散歩で歩けない時
社会性に乏しかったり、音や振動に敏感な場合など、外の刺激に対して恐怖を感じてしまうことで強く緊張し歩けなくなってしまうことが考えれらます。
また、犬は足裏の感触というのにも敏感ですから、室内で感じていた足裏の感触と全く違った地面の感触が怖くて歩けないこともあります。
私たちは靴を履いているのであまり感じませんが、地面にもアスファルトや小石が多いところ、土、草の上で感触が違いますし、マンホールやグレーチング(側溝の網状の蓋)などの金属もあります。
体の小さな子犬にとっては全てのものが自分より何倍も大きいですので、ただでさえ囲まれた状態が怖いと感じてもおかしくありません。
これだけではありませんが、ずっと室内の安全地帯にいた子犬にとって、外の世界というのは受ける刺激が多すぎて、恐怖を感じて歩けなくなることがあります。
恐怖で歩けない場合は、お散歩の目標を「楽しいと思えるようにする」とし、子犬の様子を注意深く見守って、それ以上の怖い思いや嫌な思いをさせないように気をつけてあげます。
また恐怖以外にも、地面には危険なものが落ちていることもあります。
たまたま落ちていた異物を踏んでしまってケガをして、痛みで歩けなくなることもあります。
この場合は、痛いと感じたときには高い声でキャンと鳴きますから、異変があったことが分かりやすいと思います。
すぐに足の裏を確認して、そのまま抱えて動物病院に連れて行き、手当てをしてもらってください。
このようなケガによる痛みだけじゃなく、関節に異常があって痛みがあったり、心臓など呼吸器系の病気で歩くのがしんどい場合や、目の病気で視力が落ちているため見えずらくて歩けなくなることがあります。
病気による理由の場合は、獣医師と相談して歩かせずにカートに乗せてお散歩をするなど、犬の体に合った方法を工夫してもらいたいと思います。
※もちろん病気の様子によって外の空気を吸わせてあげても大丈夫な状態ならですので、その辺も獣医さんと良くご相談をしてみてください。
子犬が散歩で歩かない時
たいていの場合、子犬が歩かないときは踏ん張って動かないぞ!という意思が伝わってくるような拒絶をすることが多いです。
初めてみる景色や物に対して、これは危険なものか危険じゃないものかというのを、判断しようとして立ち止まることがあります。
ちょっと不安な気持ちを抱えながらも一生懸命理解して納得しようとして歩かなくなっているだけなので、子犬が理解して自分で歩き始めるまで待ってあげてもらいたいと思います。
また、前にその場所を通ったときに怖い犬に吠えられたなど、苦手な犬に遭遇したり、飼い主に叱られたことがある場所というのは覚えています。
急に大きな音が鳴ってびっくりしてしまった、車や自転車がすぐ近くを通って怖かったなど、その場所にネガティブな経験をしたイメージがついてしまうと、通るのを嫌がることがあります。
その子犬の中でどれくらい嫌だったかによりますので、私たち人間では気づきもしなかった嫌なことがあった場合もあります。
他の道だったら歩けそうなら、コースを変えてあげると良いでしょう。
子犬は元気いっぱいですが、体力は個体差があります。
いっぱい運動させてあげたいと思って、時間も距離もたっぷりとってお散歩をしてあげると、疲れてしまって歩かなくなる子犬もいます。
健康にもかかわらず散歩中に歩くスピードが遅くなってきたリ、ハァハァと舌を出して荒い呼吸をしているようならお散歩の量が多すぎているサインです。距離を縮めましょう。
歩かないときに一番気をつけて対処しなければいけないのは「甘えている」時です。
普段から良く子犬を抱っこしているとか、何かあると抱き上げがちという飼い主さんは要注意で、歩かないことで飼い主さんに抱っこしてもらおうと思って歩かなくなることがあります。
その場で座りこんだら抱っこしてもらったことがあるという経験から、飼い主さんに抱っこを要求して歩かなくなります。
間違った学習をさせないためにも、特別な理由が無い限りお散歩中の抱っこはやめてもらったほうが良いです。
抱っこしてもらおうとして歩かなくなった場合、基本はじっと待つですが、次にご紹介する歩かない子犬を歩かせるコツを参考にしていただけると思います。
お散歩で歩かない子犬を歩かせるコツ
せっかく社会化を進めたいし、運動もさせたいのに、子犬が歩かなくてはお散歩ができません。
そこでお散歩で歩かない子犬を歩かせるコツをご紹介していきますが、まずは首輪を嫌だと思わせないように装着するところから始まります。
子犬に首輪を着ける最適な時期は、生後2~3か月くらいになります。
子犬の首の大きさに合わせた長さと材質を吟味して、最適な首輪を選んであげてください。
かわいいからと言って、最初からいろいろな装飾がついた首輪をつけると、重くなってしまったり、飾りが気になるなど、子犬が違和感を覚えやすいので、できるだけノーマルなものが好ましいです。
いきなり首輪をつけるのが不安な場合は、最初のうちはリボンなどをつけてみて首周りに何かある状態を慣らしていっても良いでしょう。
たいていの場合はつけられた最初のうちは気にするものの、他の遊びに夢中になるとすぐに忘れることが多いです。
でも、中にはいつまでも首輪を気にしている子もいます。
その場合はすぐに外し、毎日少しずつ首輪をつけている時間を長くして、だんだん時間を伸ばすイメージで慣らしてあげてください。
首輪をした後にいきなりリードをつけると、パニックになってしまう子犬もいますので、まずは首輪に慣らし、首輪に慣れたころにリードをつけてみるようにするとスムーズです。
首輪とリードが大丈夫になったら…お散歩の準備を始めていきましょう。ポイントは
- 怖いと思わせないよう段階を踏む
- 自宅でトレーニングをする
- 散歩の時間やタイミング・ルートを工夫する
という点に気をつけて行ってもらうと良いと思います。
怖いと思わせないよう段階を踏む
子犬がお散歩で歩かない理由に「恐怖を感じるから」というのがありました。
いきなり刺激のたくさんある外の世界に連れ出して、怖くないから歩こうと子犬に言っても子犬はわからないので、自分で歩かせる前に準備をしておくと良いです。
まずは、子犬を抱っこした状態(カートに乗せるのも可)で外に出て、安心感を与えながら外の世界をゆっくり見せてあげます。※この場合も首輪とリードはしておいてください。
この場合も、最初は家の周り一周程度から、徐々に時間を長くしていきます。
子犬が抱かれたまま落ち着いて外を見ているようなら、人や車が通っているところに行ってみて、すれ違ってみたり、立ち止まって車やバイクの音を聞かせてください。
特に強く緊張している様子がなければ、今度は人通りが少ないところで地面におろしてみましょう。
この時、怖がって嫌がるようなら無理はさせないほうが良いですが、地面に立てたことを褒めておやつをあげると良いイメージをつけることができます。
地面のにおいを嗅いでいるようなら、しばらく臭い嗅ぎをさせてあげて、子犬が納得するのを待ちます。
お散歩がスムーズにできるように、色々な地面におろして足の感触を覚えさせてあげると良いでしょう。
特に怖がっていない様子なら、おやつで誘導して歩かせてみます。この時も少し歩けたらたくさん褒めて、子犬にも褒められていることがわかりやすいようにおやつのご褒美をあげてください。
飼い主さんの優しく語りかける声は子犬を安心させ恐怖心を和らげます。
外で褒める場合は、部屋の中のようにテンションをあげて褒めると環境が違うのでビックリしてしまう恐れがあるので、優しい声で安心感を与える褒め方をしてもらったほうが良いです。
自宅でトレーニングする
お散歩デビューくらいの小さな子犬でも、しつけのトレーニングを行うことができます。
もちろん、全部完璧にできなければお散歩に行っちゃいけないわけではありませんが、室内でできないことは刺激の多いお外ではもっと難しいです。
- オスワリ・待て・ヨシのコマンドトレーニング
- 名前を呼んでのアイコンタクト
- リーダーウォーク
このトレーニングは、子犬でも十分覚えられますので、自宅でトレーニングをしておくようにしてください。
そして実際に自宅の中でお散歩シミュレーションをしておいていただくと、実際にリードをつけたときにパニックになったり、首輪やリードが気に入っていないなどがわかります。
例えば、お散歩中に歩かなくなってしまった子犬にオスワリをさせ、待てのコマンドで静止した状態から「ヨシ!」の合図で自然と静止状態から解放されて歩きだすといったことに使えます。
リーダーウォークができていると、リーダーを信頼して後をついていけばいいという安心感につながるので、恐怖で立ち止まってしまうことを防ぐ効果があります。
さらに、「行くよ」などの合図を教えることができれば、夢中で臭い嗅ぎをしている犬の注意を飼い主さんに向けて歩き出すことができます。
これらのコマンドは、しつけの基本ですし、お散歩以外の日常でも教えておかないといけないことですので、正しい教え方・すぐに覚えられる方法、また愛犬への教え方が分からない方は、先ほどの記事をご覧ください。
恐怖によって歩けなくなっている時は、抱っこをしてもらって構いません。
普段は名前に反応するのに、名前を呼んでも飼い主さんに注意が全く向かなかったり、体が震えている、固くなっているなどがあれば恐怖を感じている可能性が高いです。
恐怖を感じている状態からはできるだけ安心させてあげたいので、この場合は抱っこをしてその場をすぐに離れてもらうのがおすすめです。
とにかくお散歩が怖いと思わせないように気を配ってあげてください。
散歩の時間やタイミング・ルートを工夫する
お散歩の時間というと一般的には早朝と夕方の一日2回ですが、まだ練習中の場合は時間を気にせずこまめに外に出て慣らしていってもらうと良いです。
ただ、真夏の地面が暑くなっている時は肉球をやけどしてしまいますし、暑さで熱中症になりますので、暑い時間は避けてください。
まだお散歩になれていないときは、人通りの少ない道を選び近くで車が通過しないで良いような道を検討してください。
お散歩に出るタイミングは毎日同じ時間にしてしまうと、犬は体内時計でだいたいわかってくるようになるので、タイミングをそれぞれ違えた方が良いです。
そして子犬の様子に合わせて、お散歩のルートも変えるようにすると外の世界に慣れるのが速まります。またお散歩ルートが同じで飽きてしまってやる気のなくなった犬にも、ルートを変えるのは効果的です。
いつも同じ場所で歩かなくなる場合は、子犬が苦手だと思っている可能性があります。
聴力が優れている犬は、人間が気づかない嫌な音がしていたり、嫌なにおいなどの「嫌なこと」があるのかもしれません。
苦手なルートがあるようなら、そこは無理に通らずに楽しく歩けるコースを歩かせてあげてください。
散歩中急に立ち止まり動かなくなる原因は?
順調にお散歩で歩いているのに、急に立ち止まって動かなくなることがあります。
考えられることとしては
- 何か怖いものを見つけた
- 以前嫌な目にあった場所が近づいた
- 足が痛かったり具合が悪くなった
- 自分のいきたい方に行けないから
- 疲れたから
- 抱っこしてほしくなったから
- 興味を感じたものに注目しているから
お散歩中に歩いていたのに急に歩かなくなる時はこれらの理由が考えられます。
この中でどの理由で急に歩かなくなったのかを見極めるのは飼い主さんです。
愛犬の表情や緊張度、健康状態、今までの様子などを総合的に判断して、理由を考えてください。
びっこを引いている・呼吸が荒い・高い声で鳴く・体が硬く緊張している・しっぽの位置が下がっているなどの様子が見られたら抱っこをしてもらっても良いかもしれません。
でも特に興奮せずに落ち着いているようなら、一緒にしゃがんでいきかう人を眺めたり、通り過ぎる車や自転車を眺めたりなど、待ってみてもらいたいと思います。
これも大事な社会化を進めている時間です。
子犬が散歩で歩かないときにやってはいけないこと
子犬がお散歩で歩かないときに絶対にやらないでほしいことは、
- 引きずる
- 怒る
- 声をかけすぎる
- 飼い主さんが緊張する
- 抱っこする
この5つになります。
お散歩で歩かない子犬を無理矢理歩かせようとしてリードを引っ張ることで、体重の軽い子犬は地面を引きずられる状態になります。
肉球を擦りむいてケガをさせてしまいますし、首の骨や関節をねんざしたり痛めてしまう可能性があるので、リードを強く無理矢理引っ張らないようにしてください。
また、子犬がお散歩で歩かない理由に寄り添うことをせずに、頭ごなしの怒ることもNGです。
子犬を観察することで得られる子犬の気持ちを察する力も弱くなりますし、何より子犬からの信頼も好意も無くしてしまいます。
子犬から、この「信頼」と「好意」を失うことは、今後のしつけにも大きく影響してうまくいかない原因にもなりますし、子犬を問題行動へと走らせてしまうことにもなります。
飼い主さんのイライラした気持ちを子犬にぶつけるような怒り方はしないでください。
不安や恐怖を感じている子犬に声をかけることは必要なんですが、必要以上に声をかけることもあまりよくありません。
子犬なりのペースでお外の世界を理解し、楽しもうとしているのでそっと見守ってあげられると良いでしょう。
また、歩けるかな?また立ち止まるかな?という飼い主さんの緊張はリードを通して子犬にも伝わります。
緊張を隠そうとして子犬に話しかけることが多くなることもありますし、飼い主さんが緊張してしまうことで子犬が不安になってしまうこともあります。
飼い主さんはできるだけゆったりとした気持ちで、おおらかにお散歩をできるようにしましょう。
特に体調不良や怪我がないのに抱っこをしてもらいたそうにしていたら、その場で少し水を飲むなどの休憩にして、おやつなどで誘導して歩かせてみてください。
もう飽きてしまっていることも考えられるので、まだお散歩の時間があっても帰った方が良いかもしれません。
できるだけ、嫌なことを少なくしてお散歩は楽しいと思わせるように、その時その時で臨機応変に対処してもらえればと思います。
子犬がお散歩中ニオイを嗅いでばかりで歩かないときの対処法
子犬がお散歩中ににおいを嗅いでばかりで一向に歩かないという経験をされたことはありますか?
犬にとって「においを嗅ぐ」という行為は、「知る」という大切な行動であるとともにストレスの発散にもなります。
特に好奇心いっぱいの子犬にとっては、あらゆるにおいを嗅いで知りたいという欲求が強いですし、社会化を進めていくうえでも、においを嗅がせるというのは怖いと思うものを無くすために大切なことです。
ですから、子犬がお散歩中ににおいを嗅ぐために歩かないことがあるのは仕方のないことですが…
お散歩なのに臭いばかり嗅いでちっとも歩かないというのはお困りになると思います。
この場合の対処法としては、子犬がにおいを嗅ぎたいと思われるポイント・いつもにおいを嗅ぐために歩かなくなるポイントは、お散歩の後半に立ち寄るようにするという方法があります。
一生懸命歩いて子犬もパワーを十分に発散したお散歩の最後ににおいを嗅いで良い場所でにおいを嗅ぐための時間を設けることで、お散歩も楽しめますしにおいを嗅ぐという本能の欲求も満たせます。
また、子犬でもリーダーウォークができるようにトレーニングを始める必要もあります。
リーダーウォークができていると、飼い主さんの声かけに応じて歩き出せるようになります。
リーダーウォークができていない状態の犬をお散歩させている飼い主さんの姿も見られますが、きっとお散歩くらい好きに歩かせてあげたいとお考えになっているんだろうと思います。
でも、その考え方は人間目線の考え方であって、正しいとは言えません。
犬が好きな場所に行きたいために、リードを引っ張って飼い主さんを引きずるようにして歩くお散歩は、実は犬にとっても快適なお散歩にはなっていないんですね。
しかも、行く手を阻んでいるともいえる後ろから引っ張る飼い主さんを、信頼するどころか邪魔なお荷物として認識しやすいため、安心して頼って良い存在と思えなくなってしまいます。
お散歩で歩く目的は、運動をするためと心と体に快適な刺激を与えることを目的としていますが、リードを引っ張って歩く犬には心に快適な刺激が得られず、ストレスがたまってしまいます。
飼い主さんを安心して頼ることができれば、お散歩中に多少怖いことがあっても子犬は歩かないで立ち止まってしまうことなく飼い主さんに注目をして歩けるというメリットにもなります。
リーダーウォークをはじめとする基本的なしつけをしておかないと、いつまでもにおいを嗅いでその場から離れないということも出てくる恐れがあります。
名前を呼んで「行くよ」などの声かけで歩きだせるように、リーダーウォークをはじめとする基本的なトレーニングはどんどん行ってもらったほうが良いと思います。
そしてできれば、そのトレーニングをすることで信頼関係を築きやすくなるというトレーニングをしてもらうと一石二鳥です。
信頼関係を築くことを意識したトレーニングの方法については先ほどからご紹介している記事をご覧ください。
歩かないなら子犬にお散歩はさせないでいい?
先ほども触れましたが、外の世界に興味を抱かない子犬や運動量が少なくても済む小型犬など、お散歩で歩かないならお散歩をしないでも良いのでは?と思われたりするかもしれません。
子犬が嫌なら無理矢理歩かせる必要はないように感じるかもしれませんが、飼い主としてはお散歩で子犬が歩けるようにしてあげる努力をしていただきたいと思います。※もちろん無理矢理歩かせるのではなく適切に慣らしてください。
お散歩で歩くということは、ただ身体を動かすだけでなく、精神面に多大な良い影響を及ぼしています。
落ち着きのあるおっとりとした少しのことに動じなくて済むおおらかな犬に育ててあげたいと多くの飼い主さんが願うことだと思いますが、その成長のためにもお散歩は大切な役割を果たしています。
お散歩で歩かせるメリットというのは
- 運動したいという欲求を満たす
- 社会性を身につけられる
- ストレスの軽減ができる
- 飼い主さんとのコミュニケーションになる
ざっと上げると上の4つが大きなメリットです。
この中でも特に大きいのが社会性を身につけられる部分で、子犬には必要不可欠なことと言えます。
実は犬との付き合い方を学ばせるのは生後6か月頃までが大きなチャンスになります。
なぜかというと、生後6か月くらいまでの子犬は「赤ちゃんのにおい」がまだ残っているため、普通ならば相手の犬に怒られてしまうようなことでも、「赤ちゃんだから仕方ない」と相手の犬に許してもらいやすいことがあります。
また、怒られたとしても、ルールを教える程度で本気で怒られない可能性が高い時期です。
子犬は犬社会のルールが分からないときは、挨拶をする前に飛び付いてしまったりしますが、そういうことを怒られるのではなく注意を受けるにとどめてもらいやすいんですね。
犬は犬らしくいたいという本能がありますので、やはり犬同士の触れ合いから多くのことを学んだり、ストレスを発散したり、楽しんだりしています。
子犬の頃に社会化ができていないと、成犬になってから他の犬とのかかわり方を知らずに、うまく付き合うことができなかったり、外の世界に怖いと思うものがたくさんあるままになってしまいます。
子犬の社会化は非常に大切なことなので、子犬がお散歩で歩かないからお散歩をしないでよいとは思わずに、少しずつでも外の世界や犬の世界に触れさせてあげるようにしてください。
子犬とお散歩に行くときに必要なグッズ
子犬とお散歩に行くときに必要なグッズですが
- 首輪もしくは胴輪
- リード
- 水
- うんち袋
ここら辺は必要不可欠なグッズですが、お散歩で歩かないことがある子犬なら、おやつや子犬が好きなおもちゃも持っていってもらえると良いです。
おやつや子犬が好きなおもちゃは子犬がお散歩で歩かなくなったときに、歩き出すチャンスを作るためのものです。
ですから、できるだけおやつなら特別なおやつや、とても喜ぶおやつが良いですし、おもちゃも子犬のお気に入りのおもちゃが望ましいです。
おもちゃは犬によってけっこう好みがわかれるものです。
音が鳴るおもちゃが好きだったリ、やわらかいおもちゃが好きだったリ、ボールが好きだったリ…
でも好きなおもちゃ以外は見向きもしないことが多いので、普段の遊びの時間に子犬が好きなおもちゃをリサーチしておくと良いでしょう。
子犬がお散歩で歩かないときは~最後に
お散歩デビューあたりの子犬は、体力もついてきて、飼い主さんがギブアップしたくなるような行動が増えて、やんちゃ盛りの時期に入ります。
何もしていなかったり、うまくしつけが進んでいないと、毎日泣くことになる飼い主さんも少なくありませんし、育犬ノイローゼに本格的になる方も増えます。
ちょっとしたつまづきが後で大きな問題へと発展してしまうのも、この時期の育て方の落とし穴なんですね(´・ω・`)
人間目線で良かれと思ってやっていたことが裏目に出ることは多々ありますし、問題が出てから調べて対処しようとするのもこの時期からです。
でも、正直に言うと問題が出てからやり方を調べて試行錯誤で対処していては遅いかもしれません。。。
最初から子犬に対する理解を深めて正しい時期に正しい方法でしつけをすることで、子犬の信頼も愛情もしっかりと得られます。
このお散歩デビューあたりの大切な時期をもったいないことにしないためにも、先ほどご紹介した記事に一度目を通していただきたいと思います。
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ホント!?今からでもやんちゃな子犬にならないしつけ方があるの?
かわいい子犬と、今後問題なくたくさん楽しいお散歩ができますように願っています。