エリちゃん
わんこ先生
犬を抱っこしたまま寝る場合の両方の意見とは?
あなたの愛犬は現在子犬でしょうか?もう成犬になっていらっしゃるでしょうか?
どちらにしても、かわいい愛犬と一緒のベッドで寝たいとか抱っこしたまま寝るという思いは多くの飼い主さんが抱かれていると思います。
ただ、愛犬を抱っこしたまま寝ることについては、良いという意見とダメという意見の賛否両論があるんですね。
愛犬と一緒に寝ることは、最終的には飼い主さんのご判断ですが、両方の意見を知ったうえで注意をしながら考えていただければと思います。
子犬と成犬で分けずにご紹介していきますが、子犬である場合は特に慎重に考えられたほうが良いでしょう。
- 優位性が強化され犬がリーダーだと勘違いする恐れがある
- 飼い主とくっついている時間が長くなるため分離不安になる可能性がある
- 衛生面の観点から見ると不衛生になりやすくなる
- 犬をつぶしてしまう、あるいは窒息させる危険がある
- お互いの寝返りなどで睡眠の邪魔をされ睡眠不足になる恐れがある
- 1人で眠れない犬になってしまう恐れがある
- 信頼関係を育みやすい
- 愛犬が示してくれた愛情を受け止められる
- お互いの睡眠の質が向上する
- 犬の欲求を満たしてあげられる
どちらかというとダメだという意見が多いので、犬を抱っこしたまま寝るのはいけないのかというと…
実はそうでもなく、いくつかの注意点を守れば犬を抱っこしたまま寝ても問題ないと言えます。
両方の意見に関しては、後でもう少し詳しくどうしてダメなのか、なぜ良いのかを解説しますが、まずは重要ないくつかの注意点についてクリアしていきたいと思います。
犬を抱っこしたまま寝る判断をする前に注意すること
注意してもらいたいポイントは3つです。
- しつけはちゃんとできているか
- 飼い主さんにも犬にもアレルギーは無いか
- 衛生管理はきちんとできているか
この3つがすべてクリアできている状態でしたら愛犬を抱っこしたまま寝ることができますので、それぞれをしっかりチェックしていきましょう。
しつけはちゃんとできているか
まず基本的にトイレのしつけが完璧の状態でないと、一緒に寝ることはできないと考えてもらったほうが良いです。
ベッドにしろ、お布団にしろ、排泄物の水分をマットレスが吸い込んでしまうため、いくら拭いたり干したりしてもにおいを完全にとることは不可能に近いくらい難しいです。
例え消臭スプレーを使ったとしても、厚みがあるので奥に吸い込んでしまった部分のにおいまではとれません。※完全に臭いをとるにはお布団の専門クリーニングなどに出す必要があります。
ですので、トイレのしつけは完璧になっていることが大前提となります。
トイレのしつけに絡んで、子犬のうちは成犬よりも甘えたい気持ちが強いですし、色々と柔軟に吸収していく時期です。
例えば、飼い主さんと一緒のベッドを自分の寝場所だと認識した場合、1人でケージやハウスで寝かせられると嫌がって、鳴いたり吠えたりするようになります。
子犬の方も、飼い主さんのベッドで飼い主さんにくっついて寝るつもりだったのに、それを拒絶されることに納得がいきませんし、子犬に無用なストレスをかけることになります。
特にしつけを頑張る子犬の時期は、飼い主さんもしつけの姿勢や態度、方法を一貫させておかないと、子犬を混乱させてしまい、信頼できる人だと認識してもらえなくなる恐れがあります。
飼い主さんを信頼できない子犬は、褒めてもらいたいという意識も低下するので、一生懸命教えていることの覚えも悪くなり、しつけのスピードがガクッと下がってしまうことになります。
さらに、子犬は成長とともに警戒心など色々な心が芽生えてきますが、毎晩抱っこしたまま寝ることで自立させるべき時期を逃してしまうこともあり、依存心が強くなり精神的に不安定になりやすい犬に育てる可能性が高まります。
子犬だけではなく成犬になっても、優位性というのは飼い主さんの態度次第で強化されてしまうものですが、自分の寝るところというのは自分の縄張りだと考えやすいです。
そこに飼い主さんが一緒に寝ているわけなので、ちゃんと飼い主さんとの間に正しく主従関係が築かれていないと、強まってしまった優位性のために自分をリーダーだと勘違いさせてしまう危険があります。
そのため、飼い主さんの指示に従わなくなったり、要求吠えが増えたり、威嚇などの攻撃行動をしやすくなり、問題行動を起こす問題犬というレッテルを張られかねません。
犬は従順な動物なので、正しく導いて正しいしつけをしてあげればどんな犬でも問題行動を起こす犬にはならないのですが(先天性脳疾患がある犬の場合は別です)、飼い主さんの何気ない行動が問題犬にしてしまう場合がほとんどです(´・ω・`)
犬を抱っこしたまま寝ることを可能にするには、愛犬との間に正しい関係を築いてからにしてもらう必要があるということです。
先ほど「主従関係」という言葉を使いましたが、私の言う主従関係というのは上下関係とは違います。
愛犬を抱っこしたまま寝たいと思われている愛情たっぷりの方に「主従関係」という言葉を使うと、「大切な家族でもある犬に対して主従なんて!」と嫌悪感を抱かれてしまうかもしれませんが、私が言っている主従関係というのは信頼関係と同じ意味だととらえてください。
確かに、日本では少し前まで主従関係を上下関係と同じ意味で考えられていたようで、犬には上下関係を教えて人間よりも上の順位だと勘違いさせないようにするという考え方のしつけが主流でした。
- 人間が座っているソファーの上に座らせない
- 犬のご飯は人間が食べてからあげる
- 子犬でもなめられないように厳しくする
このようなことがまことしやかに言われていたときもあり、ネット上ではまだこの古い考え方を推奨する方もたくさんいます。
しかし、現代のしつけというのは世界的に見ても考え方が変わっていて、犬には上下関係を教えるのではなく、信頼関係を築くしつけを行うことが正しいと言われています。
飼い主さんが怖いから従うのではなく、飼い主さんを信用して頼れる人だと思っているから、飼い主さんの指示に喜んで従うというのが信頼関係を築くしつけであり、正しい主従関係です。
ただ、犬は群れで生活していた習性が残っているので、頼れる人が認識できないと自分が群れのリーダーにならなくてはと考えるのは事実です。
ですから、飼い主として愛犬に頼られるような存在になって、犬が人間社会でも安心して暮らせるようにしてあげないといけないんですね。
今現在、あなたの愛犬はあなたの指示に喜んで従うことができているでしょうか?
まだ子犬なら100%従うというのは無理なこともあると思いますが、犬を抱っこしたまま寝たいと思うのなら、現在飼い主さんの指示にほぼ従えるという状態でなければ、しつけの方法を見直しておいた方が良いかもしれません。
特にまだ子犬でしたら、今が一番しつけの大切な時期です!!
上下関係や体罰など間違えた方法を使わずに、愛犬が喜んで飼い主さんの指示に従いたいと思わせることができるしつけに関しては下の記事をご参考にしていただければと思います。
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例え、愛犬を抱っこしたまま寝ることができる条件が揃っていたとしても、どちらかが病気になってしまった時は一人で寝れるようにしていないと回復が遅れるなど、色々な問題が出てきます。
自分のハウスでも落ち着いて休むことができるようなしつけをしておくこともお互いのために必須なので、そういったことを考えても正しく主従関係を築き、一緒に寝れないときにストレスを感じさせないようにしておく必要があります。
犬を抱っこしたまま寝るには、ちゃんとした方法で信頼関係・主従関係をしっかりと築くことが必須です。
- 喜んでコマンドに従えている
- ほぼ全てのコマンドに従うことができる
- 飼い主として犬という動物を理解できている
- 飼い主の傍でリラックスしてくつろぐことができている
- ハウスにいる時もくつろいでいる
これらのことができているなら、愛犬と信頼関係が築けている可能性は高いです。
1つでも自信を持って「できている」と言えない場合は、先ほどの記事をご覧いただければしつけ全般・愛犬との生活において今後一切お悩みになることがなくなるしつけ方をお分かりいただけます。
飼い主さんにも犬にもアレルギーは無いか
残念ながら、もし飼い主さんや愛犬のどちらかにアレルギーがある場合は抱っこしたまま寝ることを避けるべきといえます。
アレルギーに関しては症状や重症度など個人差がありますので、もしアレルギーをお持ちであった場合の情報としてお知りいただき、ご判断の材料にしていただければと思います。
アレルギーを持っている人の3分の1が、犬または猫のアレルギーであるとのことです。
アレルギーは、もともとは自分の体を守るための免疫システムがエラーを起こし、本来は守るはずの自分自身を傷つけてしまうものです。
アレルギー反応が出てしまう人というのは、免疫システムに異常があるので、色々なアレルゲンに過剰反応をするようになってしまっているそうです。
ですから、例えば花粉症などの花粉だけがアレルゲンであった人も、犬の毛やふけなどを吸い込むことによって、体の免疫システムが反応してしまって、それがアレルゲンとなって犬アレルギーになってしまうという可能性があります。
これは可能性であり、花粉症の人すべてが犬アレルギーになるわけではありませんので誤解の無いようにお願いします。
ただ、これは外国で実施された研究ですが、マウスに長期間アレルゲンにさらされる生活をさせた結果、高い確率で有害な炎症が発症したという報告もあります。
注意しなければいけないのは、これは人間側からだけの問題ではなく、犬もアレルギーを発症するので、愛犬にアレルギーが無いかというのも気をつけて確認しなければいけないんですね。
犬のアレルギーというと食物アレルギー(様々な食物に含まれる成分にアレルギー反応を起こすこと)が有名ですが、人間と同じようにハウスダストやノミ・花粉のアレルギーもあります。
そして人間に対してアレルギー反応が出てしまう場合もあるそうです。
アレルギーは現代病で、多くの方がかかっていることが多いと思いますが、愛犬とのお互いの体調のためにもアレルギーの問題は考慮してもらったほうが良いと思います。
衛生管理はきちんとできているか
アレルギーに触れたので最初にお話しすると、抜け毛が少ないと言われている犬種でもどうしても毛は抜けます。
また、フケは古い皮膚が新陳代謝で剥がれ落ちたものなので皮膚が健康な状態であってもターンオーバーによってフケは出ています。
ベッドは寝ている数時間という長い間使用する場所なので、眠っている間に抜け落ちた毛やフケがくっついてしまうのは仕方のないことかもしれません。
ただ、ベッドがアレルゲンの発信源になってしまっていると、眠っている間中アレルゲンという有害な物質を吸い続けることになるので、アレルギーをお持ちの方は特にベッドのお掃除は毎日丁寧にしてもらう必要が出てきます。
その他、近くに寝ているので犬の口臭などがないように歯磨きも毎日しっかりと行い、爪も短く切っておかないと何らかのはずみで顔を引っ掻かれて、起きたら顔がみみずばれになっていたなんてこともあります。
また、陰部や肛門のお手入れもしっかりしておかないと衛生上大きな問題があります。
犬は人間のように毎日シャワーをするのはよくありませんので、毎日ブラッシングをするなどして清潔にされているとは思いますが、一緒に寝るとなると余計に丁寧にブラッシングをしないといけないかもしれません。
犬を抱っこしたまま寝るためには、普段以上に気を使い、時間と手間をかけて衛生管理をしていく覚悟が必要になります。
エリちゃん
わんこ先生
次は、先ほどの両方の意見について詳しく概説をしておきたいと思います。
犬を抱っこしたまま寝るのはダメ?
- 優位性が強化され犬がリーダーだと勘違いする恐れがある
- 飼い主とくっついている時間が長くなるため分離不安になる可能性がある
- 衛生面の観点から見ると不衛生になりやすくなる
- 犬をつぶしてしまう、あるいは窒息させる危険がある
- お互いの寝返りなどで睡眠の邪魔をされ睡眠不足になる恐れがある
- 1人で眠れない犬になってしまう恐れがある
先ほど、上記の点から犬と寝るのはいけないという意見があることをご紹介しました。
この中で、1と6については、注意するポイントの一番最初の「しつけはちゃんとできているか」で触れましたが、愛犬からの信頼を得て、正しく主従関係を結ぶことができていれば、犬に勘違いもさせませんし、1人で眠れるトレーニングもできているので問題になりません。
さらに、2についても正しくしつけを行うということは、飼い主としての姿勢や考え方も正しい解釈ができていないとできません。
ちゃんと正しいしつけの方法を知っていれば、愛犬の自立を邪魔して、依存心を育ててしまうような飼い方にはなりませんので、長く一緒にいたとしても分離不安にさせてしまう心配もないでしょう。
正しいしつけの方法に自信がない状態で愛犬と一緒に生活をしていたら…実は非常にもったいないです。
本当はもっとたくさん楽しめることがたくさんあったり、心からの交流ができる動物なのに、しつけに時間がかかったり、できないことに対する不満を感じてしまったり…
しつけは本当は決して難しいことではなく、やり方さえ知ってしまえばとても簡単なことです。
効率よく正しいしつけを行える方法については、ここをタップして先ほどご紹介した記事をご覧ください。
3についても、衛生管理はきちんとできていることの大切さは認識していただけているので、後は手間を惜しまないということだけです。
あと、これもある研究の結果で明らかになったことですが…
そもそも人間の免疫システムというのはいろいろなタイプのバクテリアと接触することで、システム自体が強化されるものです(体に抗体を作るワクチンの接種はこの原理です)。
犬がいることで、バクテリアの数自体は増えるそうなんですが、免疫システムが強化されることに繋がり、病気になりにくくなったり、一部の自己免疫疾患を発症する確率が低いことが明らかになったそうです。(コロラド大学の研究チームによる報告より)
アレルギーに関しては悪化してしまう危険があるのは申し上げた通りですが、アレルギーがなければ病気に強くなる可能性があると考えられるので、衛生面さえ気をつければ良いといえます。
4に関しては、子犬や小型犬は危険があると言わざるを得ません。
特に小型犬の子犬だと、危険が高くなるので抱っこしたまま寝るのは危険が伴うことは否定できません。
ある程度、自分で這い出せる力や大きさがないと安全だとは言えませんので、ここは飼い主さんが慎重にご判断いただかないといけません。
5についてですが、睡眠不足になる恐れは、確かに無いとは言えません。
でも、逆に愛犬と寝ると「睡眠の質が向上する」「安眠できる」「リラックス効果がある」と答える飼い主さんが多いです。
なんと、犬と一緒だと眠れないと答えた人より、犬と一緒に寝たほうが良く眠れたと答えた人が2倍以上だったというアンケート結果もあります。
これは、愛犬と接することで飼い主さんの脳内に「オキシトシン」という気分が良くなるホルモンが分泌されることが分かっています。(麻布大学の研究チームによる論文より)
愛犬と見つめあったときなどにも分泌される幸せホルモン(愛情ホルモン・抱擁ホルモン・お母さんのホルモンなどと呼ばれることもある)で、ストレスを消して多幸感を与えてくれて、脳に安らぎを与えてくれるという素晴らしいホルモンです。
愛犬を抱っこしたまま寝ることで、オキシトシンが分泌され、幸せな気分で安らぐ眠りにつけている飼い主さんの方が圧倒的に多いので、睡眠不足になる恐れはあまり心配しなくても大丈夫かもしれません。
犬を抱っこしたまま寝るのはダメかどうかについては、しつけと衛生面をしっかり克服できれば、多くの問題がクリアできるといえますが、犬の大きさや力についてとアレルギーについては慎重な判断をしていただきたいと思います。
犬を抱っこしたまま寝るのは良い?
- 信頼関係を育みやすい
- 愛犬が示してくれた愛情を受け止められる
- 犬の欲求を満たしてあげられる
- お互いの睡眠の質が向上する
上記の理由から犬を抱っこしたまま寝るのはむしろ良いことであるという意見もあります。
犬は信頼していて大好きな飼い主さんに、色々なシーンでしぐさによって愛情を表現してくれています。
あとで、日常で示されている犬からの愛情サインもご紹介しますので、「この行動は愛犬からの愛情表現だったんだ」と知り、その気持ちをかみしめてもらえればと思います。
根本的に、愛犬が呼んだとき以外で自ら飼い主さんによってくるのは、飼い主さんを信頼している証拠です。
犬は野生時代からの習性が残っており、群れで生活をしていた時は強いリーダーに守られていたので、リーダーの傍が一番安心できる場所でした。
このため、犬が自分から飼い主さんに近寄って一緒にいようとするのは、飼い主さんを信頼しリーダーの傍で安心していたいと思ったが故の行動になりますから、呼んでもいないのに愛犬がいつもそばにいるのは信頼されているといえます。
これらを踏まえて、1ですが群れで生活をしていた時、一緒に眠っていた相手は仲間であり、兄弟であり、心許せる相手でした。
ですから、犬は一緒の布団で寝るということは、それだけ飼い主さんとの親密度が濃い証拠であり、また一緒に寝ることでさらに信頼を育みやすいです。
次の2と3ですが私たち人間にはあまりピンと来ないことですが、犬は安心できる環境にいられることを私たちの想像以上に強く望んでいます。
自分を守ってくれる相手とできるだけ近くにいたいという本能からの欲求があるので、信頼している飼い主さんの傍で眠れることは大変安心できる最高の環境だと感じます。
自分が示した愛情を相手が受け止めてくれると人間でもうれしくて満ち足りた気持ちになりますが、それは犬も同じです。
その犬が寄せてくれている信頼や愛情を受け止めることで、犬は精神的にとても満たされるんですね。
4は先ほどご紹介した幸せホルモンですが、これは犬も分泌されるようで、お互いが幸せな気持ちに包まれて脳が安らぐことで、ぐっすり眠れて睡眠の質が向上したと感じることができます。
犬は夜も敵に襲われることがあったので今でも安眠はしないとも言われていますが、飼い主さんと一緒に眠っている犬は、無防備な様子で完全にお腹をさらけ出して「ヘソ天」で爆睡している姿も見られます。
安心しきった状態で明らかに犬の睡眠の質も向上していることがうかがえます。
犬を抱っこしたまま寝るのは良いのか悪いのかという結論ですが、
アレルギーをお持ちの方は注意が必要ではありますが、きちんとしつけをして健康衛生面の管理を徹底すれば、一緒に寝ることで愛情や信頼を育め、睡眠の質も向上するので、決して悪いことではない
という結論になります。どうでしょうか?ご参考にしていただける内容でしたでしょうか?
子犬を抱っこしていたら寝ちゃったけどどうしたら良い?
子犬にも、もちろんどんどんしつけを始めていらっしゃると思いますが、完璧にできるようになるのはもう少し後ですし、自立させる時期を逃したくないため一緒に寝ることには慎重になったほうが良いと言えます。
まだ赤ちゃんだからしつけは始めていないとか、しつけのやり方をいちいちネットで調べているとか、一応しつけをしているけどあまりうまくできていないとか、しつけの方法に自信が持てていないという場合は、大問題です!
子犬である今だからやっておかないといけないしつけはたくさんあります。
しつけのやり方をネット上で調べて組み合わせているという独学のしつけをしているのもしつけが上手くできない大きな原因の一つになります。
というのも、先ほども触れましたがネット上の情報ではまだ上下関係を教えるという考え方のしつけを推奨されている方が非常に多いんですね。
犬に正しい行動を教えるためには、犬にわかりやすいように正しく導いてあげる必要がありますが、ネットの情報を組み合わせていると考え方の違うしつけを混ぜる恐れがあるので、犬が混乱してしまい正しい行動が伝わらないことがあります。
犬の覚えが悪いと感じたり、何度も教えているのにできないというのは、犬が悪いというよりも伝え方がよくない場合のケースがほとんどです。
自信を持ってしつけができていない・しつけが上手く進んでいないという場合は、ここをタップして先ほどの記事で正しいしつけの方法を知っていただくことをおすすめします。
話を戻して、子犬は寝ている間に押しつぶしたり窒息の危険もありましたから、もう少し我慢して犬が自分の力で這い出せるくらいになるまで同じ布団で寝ることはおすすめできません。
しかし、子犬を抱っこしていたら、知らない間に眠ってしまったということはあるのではないでしょうか。
子犬を抱っこするのも、しすぎは子犬の依存心を高めてしまうのでよくありませんが、たまたま抱っこしていた時に眠ってしまうことはあるでしょう。
子犬はただでさえ甘えんぼうですし、抱っこは肌が触れ合って飼い主さんの体温や心音を感じられる時ですので、安心して眠ってしまいやすい状態でもあります。
ただ、かわいい寝顔をそのまま抱っこをして見ていたい反面、あまりよいことではないんじゃないか?と葛藤もされると思います。
抱っこで寝てしまう頻度にもよりますので、一概に正解は言えない部分がありますが、抱っこをしたまま眠ってしまった子犬は、いつも寝ている寝床にそっと戻してあげると良いでしょう。
起きるまでずっと抱っこをしているのは長すぎで、いつも抱っこをせがむ子犬になってしまいかねませんので、眠ってしまったらそっと下ろすようにしてください。
もし手放した瞬間に起きてしまっても、子犬は眠い状態なのですぐに寝てしまうことが多いです。
人間の赤ちゃんのように置いたとたんに泣きだすことはありませんので、気持ちよく整えた寝床に置いてゆっくりと眠らせてあげてください。
犬は抱っこが好き?嫌い?
抱っこをされることは、大好きな飼い主さんとふれあい、ぬくもりを感じ、安心感を得ることができるコミュニケーションです。
しかし、犬は最初から抱っこが好きなわけではありません。
抱っこをされるということは
- 好きなように身動きが取れない
- 地面から足が離れて浮いた状態になる
この2つのことから、ただでさえ慣れないと緊張や不安を感じてしまいます。しかも抱っこされる相手を信頼できていなかったらなおさら緊張や不安は強くなります。
抱っこのしすぎは分離不安を引き起こす原因になるので抱っこをする頻度は気をつけてほしいところですが、抱っこができるようになっておくとメリットもあります。
例えば、普段は抱っこが好きなのに抱っこされることを嫌がったとしたら、どこかに痛みがあるか体調不良がある可能性があります。
椎間板ヘルニアや脱臼・関節炎など、表面から見てもわからない体の痛みがある疑いがありますが、そういった症状にすぐに気がついて動物病院で治療を受けさせてあげることもできます。
さらに、愛犬を危険なものから素早く守れるというのもメリットです。
狭い道路で自転車や車と接触する危険がある場合や、犬同士のケンカを回避することにも役立ちます。
またトリミングをしてもらうときや動物病院で診察を受ける時にも、暴れたり嫌がることなくスムーズに見てもらえることも大きなメリットです。
大型犬の場合は、簡単に抱っこするというのは難しいかもしれませんが、大型犬の抱き方もありますので、抱っこに慣らしておくというのも必要なことです。
ただだっこの仕方や練習の仕方が悪くて、痛い思いをさせてしまうと抱っこが苦手な犬になってしまうこともあるので注意をしながら慣らしてあげてください。
知っておきたい分離不安
抱っこをし過ぎると、飼い主さんのことが大好きという気持ちを通り越して、精神的に依存してしまうことがあります。
飼い主さんへの強い依存心と、飼い主さんが愛犬と適切な関係を築けなかったことが原因で、飼い主さんと少しでも離れていると強い不安や恐怖を感じるようになります。
これが分離不安というもので、飼い主さんと一緒にいる時は何の問題も無いけど、お留守番などで1人にされると吠え続ける・物を壊す・粗相をする・自傷行為をするなどの問題行動を起こします。
分離不安になってしまうと、犬も非常につらい思いをすることになりますし、分離不安を治すために飼い主さんも長い時間をかけて根気強く繰り返し依存を解く訓練を行わなければいけなくなります。
抱っこは愛情表現の一つではありますが、すぐに抱っこをするのではなく、まずは愛犬と飼い主さんの間で適切な信頼関係を築くことを意識してしつけを行ってもらいたいと思います。
抱っこをされている時の犬の気持ちは?
犬は抱っこをされているときや抱っこをしてもらいたいと思っている時はどんな気持ちでいるのでしょうか?
今までご紹介してきたように、安心感を得られるというのが一番多い気持ちかもしれません。
裏を返せば、飼い主さんのことをとても信頼しているという気持ちの表れなので、愛犬と良好な関係を築けている証拠でもあります。
その他だと、遊んでほしいとかご飯やおやつが欲しいなどの甘えたい気持ちも潜んでいますし、病気やケガをしている時も体調不良による不安を無くしたい気持ちから甘えることもあります。
甘えたい気持ちにいつも対応して甘やかせるとわがままな犬にしてしまうので注意が必要ですが、普段は甘えてこないのに急に甘えるようになった場合は、どこかに不調があるのか疑ってみるのも必要かもしれません。
また、特に愛情深い犬種や愛されるために改良されてきた犬種もあります。
グレート・デーンなどは愛情深いことで有名で、優しい巨人とも言われています。
愛されるために改良された犬種は、マルチーズやパピヨン、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルといったところで、昔の貴族に愛されるための犬種なので、抱っこされることが特に好きな犬種と言えます。
愛されるための犬種は、寂しがり屋な部分があるので、寂しさを紛らわせるために抱っこをおねだりすることもあります。
抱っこには、安心感を得たい、甘えたい、寂しさを紛らわしたい、大好きな気持ちの表現などの気持ちがありますから、もしも飼い主さんが忙しかったりイライラした気分でいたとしても、絶対に叱ったり、明らかに拒絶をしないでください。
抱っこしたまま寝ることについてお調べになっていらっしゃるくらいなので叱るという心配はないと思いますが、犬は私達が思っている以上に飼い主さんの態度を敏感に感じとります。
飼い主さんへの不信感の原因になり、今まで築いた関係にヒビを入れてしまうかもしれませんので、優しく体をなでてスルーをしておくのが無難な対応です。
他にもある!知っておきたい犬の愛情サイン
愛犬から示される愛情表現ですが、そのサインを見落とさずに気持ちを受け止めてあげることは、愛犬との信頼や絆をより強いものにしてくれます。
愛情を示している愛犬には、優しく体をなでたり、「いい子ね」と褒めるなど、分かっているよというサインを出すと犬も喜びますので、日常で行われている愛情サインを見ていきましょう。
犬との信頼関係は日々の接し方で変わってしまいます。
愛犬が示してくれた愛情サインには、犬に伝わるようにサインを返すように心がけてください。
無防備な姿で眠る
これは何科異変があったとしても飼い主さんが守ってくれると信頼しているからこその態度です。また弱点であるお腹をさらしていたら、あなたを強いリーダーだと思っている証拠でもあります。
突然離れたところで寝始める
これは飼い主さんにくっつかなくても、飼い主さんがいる空間すべてで安心していられると考えている証拠なので、飼い主さんに対して強い信頼を寄せている証拠です。今いる空間に満足している時に見られます。
抱っこをおねだりする
シンプルに飼い主さんのことが大好きで、抱っこされることで感じる飼い主さんのぬくもりが欲しい!甘えたい!というストレートな大好きサインです。
自分が大好きなおもちゃを飼い主さんに持ってくる
犬がおもちゃを持ってきたら一緒に遊ぼう!というお誘いの場合もありますが、自分のお気に入りのおもちゃや物を飼い主さんに持って来たら、大切なものと大切な人と共有したいという深い愛情の表現です。
飼い主さんの目をじっと見つめる
犬は目を合わせることで緊張状態になりますので基本的に目を合わせたくないという気持ちが働きますが、大好きな飼い主さんを見つめることは、「愛しています」という愛の告白と同じくらい強い愛情表現です。
飼い主さんと同じ行動をする
犬は人に共感する能力があるらしく、心拍変動まで同調するという研究結果があります。飼い主さんがあくびをしたら犬もあくびをしたなど、飼い主さんと同じ行動をしたら大好き過ぎて飼い主さんに同調しているのかもしれません。
寄りかかったりあごを乗せる
自分の体を預けるというのは絶対的に信頼している相手でないとしません。あなたを安心できるリーダーとおもっていて、くっつくことで得られる安心感で幸せを感じています。
食後すぐに寄り添いに来る
犬にとってご飯を食べることが一番大切なことです。食べ終わった後にする行動は2番目に大切なことですから、ご飯を食べ終わった後に、すぐあなたのところに来たら、犬からの強い愛情だと感じてください。
左の眉毛を上に動かす
これは麻布大学が発表した論文によるものです。
犬は大好きな飼い主さんを見ると左側の眉を上方向に動かす。一方、知らない人に会ったときは、左耳を後ろへわずかにそらし、犬が苦手なものを見たときは、右の耳を動かすことも明らかになった
飼い主のうしろをついてくる
小さい子供がお母さんの後にくっついて歩くのと同じで、飼い主さんの後をついてくるのは甘えているしぐさの1つです。また、大好きな飼い主さんの指示に従いたいため、すぐにわかるように飼い主さんと行動を共にしたいと思っています。
顔を舐めてくる
犬が飼い主さんの口の周りを舐めようとするのは、野生時代の名残もあり、母犬の口を舐めることでご飯を吐き出してもらっていました。その習性から母犬に甘えたいとか母犬を慕うのと同じくらい慕っているという愛情表現になっています。
犬を抱っこしたまま寝るのは?~最後に
最後までお読みいただいて本当にありがとうございました。
愛しい愛犬からの愛情サインもたくさんご紹介しましたが、思い当たる行動はありましたか?
今まではサインだと気がつかなかったとしても、これからは愛情サインを見たらしっかり受け止めて愛情を返してあげてください。
ただ「犬に返す愛情サイン」は、犬が間違えた受け止め方をしてしまうと、それが結果として問題行動と思える行動に繋がる恐れもあります。
甘やかせるのではなく、信頼される飼い主になることが、愛犬の愛に応えることになります。
飼い主さんの傍にいると安心できるし嬉しい!と思えるようなしつけの方法を実践し、信頼関係を築けるトレーニングをし、楽しい経験をたくさんさせてあげてください。
愛犬の怖い物を見えないところにどかしてあげる、愛犬が苦手そうにしている犬から引き離してあげるといったことも、信頼を得るのに大切ですが、毎日トレーニングをして主従関係を強化することで頼れる飼い主さんと思わせることはもっと大切です。
さらに、できたことをたくさん褒めることで嬉しい気持ちを感じさせ、毎日一緒に遊ぶ時間を作ることで大好きだという気持ちがどんどん大きくなります。
トレーニングの方法も、主従関係を築くことを強く意識されているトレーニングを行ってもらうとさらに効果が高いですし、遊ぶときも意識をしたほうが良いこともあります。
ここら辺に関しては、何度もご紹介しています記事をご覧いただければ最強のしつけ方法をご紹介していますのでよかったらご覧ください。
これからも、お互いの愛を感じられる、愛犬との素敵な関係をさらに強くされていかれることをお祈りしています(*^^*)