エリちゃん
わんこ先生
子犬が寝ない!心配する前に
子犬はたくさん眠ることで、未発達な内臓を成長させ体を大きくし、情緒を安定させるので、たくさんの睡眠時間が必要です。
でも、最近の子犬たちはあまりねないでいることが多いので全体的に睡眠不足になっている傾向にあります。
子犬が寝ないことで起こるデメリットで一番大きなことは、子犬の寿命を縮めてしまう危険があることです。
「眠くなったら寝るでしょ」と放っておくと、子犬は好奇心や遊びたい一心で、限界まで起きていようとします。
確かに限界になれば寝ますが、毎日限界まで起きている生活をしていたら、間違いなく睡眠不足になっています。
子犬も睡眠不足が続くとストレスがどんどん溜まっていきます。そうすると子犬は
- イライラしやすく暴れやすい
- 情緒が不安定になる
- 無駄吠えが増える
これらのことが起こるようになり、問題行動をする問題犬になる可能性が非常に高くなります。
さらに夜もうまく寝られずにすぐに起きてしまうようになり、夜泣きをしたり、飼い主さんを起こしてそばに来てもらおうと暴れることもあります。
そうすると飼い主さんも睡眠不足になり、心の余裕がなくなってくるので、子犬の世話が大変だと感じたり、イライラして子犬を強く叱ってしまったりして、育犬ノイローゼになりやすくなります。
子犬のうちにやっておかないといけないしつけもたくさんあるのに、睡眠不足で子犬が集中できないのでいくら教えても覚えられないので、お互いに誤解が生まれて本来感じるはずの愛情とか信頼などを感じられない状態になります。
このような理由で子犬を睡眠不足にしないように、たっぷり寝かさないといけないのですが、寝かせようとしても子犬が寝ないという部分でお困りなのだと思います。
これから子犬が寝ない時の対策をご紹介していくのですが、その前に飼い主さんが絶対にしておかないといけないことがあります。
子犬を迎えようと思ってからいざ迎えるまでに色々な準備をされてきたと思いますが、しつけについてはどれくらいの勉強をされたでしょうか?
育犬の本を読んで、「こんなしつけをするんだな~」と思った感じですか?
以前実家にいる時に犬を飼っていたからよく知っているから大丈夫という方も多いですが、その時に勉強されたました…か?
わたしがご相談に乗るときに質問をしてみると、ほとんどの方が本を読んだとかネットで調べたというくらいの準備で子犬を迎えられています。
そして、子犬が寝ないとかトイレトレーニングが全然進まない、甘噛みをして困る、夜泣きで全然眠れないなどなどといったお悩みで困っていらっしゃいます。
また、前に飼っていた犬はこうじゃなかったとか、飼っていたけど実は母親任せだったなど、犬を正しく理解してしつけの方法を知ってしつけをしていたわけじゃない方がほとんどです。
これは仕方がないことではあるんですが、子犬を飼っているのなら、少しでも早く仲良くなって信頼関係を築いて落ち着いたお利口さんな犬に育ててあげたいと思うと思います。
それには、飼い主さんは犬を理解して、どんなしつけをどの時期までにどのようにして行うということまでしつけをトータルで理解して始める必要があります。
今は、まだ寝ないで困る暗いかもしれませんが、これから本当にどんどん大変になります。
多くの飼い主さんがビックリなさいますし、思っていたのと違うとおっしゃいますし、2人に1人以上が育犬ノイローゼの状態になると言われています。
子犬の時期もかわいい姿に癒されながら、楽しくかわいがりたいですよね(*^^*)
しつけをトータルで知らないと、どうしても犬への理解が足りなくなり、私たちは人間目線で子犬を育て始めます。
そして、悪いことをしたら「ダメ」「いけない」を連発し、言葉で伝えようとしてしまいますし、犬の本能を無視しがちで、人間のように扱ってしまうようになります。
人間扱いをされている犬は犬としての本能も満たせないので、子犬でもストレスがたまっていきますし、飼い主を信頼できる相手と見れなくなります。
犬は犬として扱ってもらうことで精神的にも安定をすることができますが、犬を正しく理解できていないので、飼い主としての態度や姿勢もぶれてしまうんですね。
しつけを始められていればお分かりになると思いますが、本に書いてある通りになんかいかないことだらけです。
書いてある通りにやっているけど犬は全然思うように動かないしできないことばかりという場合の方が多いです。
でも、犬という動物を理解していれば、多少違ったケースでも応用がききますし、犬は理解されている・犬として扱われていることで気持ちが安定しますし、飼い主さんの態度も大きく変わってきます。
犬を理解ししつけの全体像を知ることで、飼い主さんも自信を持ってしつけができるようになるので、理想的な態度で接することができるようになり、さらに犬は安心して飼い主さんに頼れるようになります。
こうなってくると、面白いようにしつけが入っていくので、しつけの効果がどんどん表れてきて、犬も自分に自信を持つので落ち着いていられるようになります。
まだ子犬であれがなおさら少しでも早く、今後のしつけについてトータルで知ってもらいたいんですね。
少ないかもしれませんが、犬のしつけ教室などで、座学をしてくれているところもありますから、ぜひ犬に対する知識を身につけていただきたいと思います。
しつけ教室じゃなくても、ドッグスポーツのサークルや子犬の幼稚園に飼い主さん用の講習がついているところもあるようです。
お値段はちょっと高額になる傾向にはありますが、今後出てくる色々な子犬の問題に、正しい対処をすることができるようになります。
問題が出てから調べて実践してみて、ダメだったからまた方法を探して…とやっていたら、どんどん治しにくい状態にしてしまって、それから後悔して学ばれる方もいらっしゃいますが、それではもったいないです。
あなたと子犬の時間も精神もゴリゴリ削ってしまうので、ぜひ今からすぐに探していただいた方がいいです。
ただ、時間が取れない場合や、どうしても近くに無い、どの程度教えてくれるのかわからず不安という場合は、下の記事をお読みいただくと良いかもしれません。
子犬をお利口さんな成犬にするために必要な犬への理解も深めながら、やるべきトレーニングも非常にわかりやすいしつけ方法についてご紹介しています。
再現性も高いですし、実践した方からたくさんの嬉しいメッセージも寄せられているしつけ方法なので、子犬を飼われているのなら、必須アイテムとも言えますので、良かったらご覧になってみてください。
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月齢別子犬が寝ない時の対策
犬に対する理解が深まると、子犬が寝ない時の対策も自信を持って行えるようになります。
そうじゃないと、やってみたけどうまくいかないから、他の方法を試してみようとなって、飼い主さんも手探り状態になるので、それを見ている子犬も不安になってきます。
ここでは対策についてしか触れられませんが、できるだけ飼い主さんは自信を持って対策をしていっていただければと思います。
迎えてすぐの子犬が寝ない場合
トイレが横についているタイプの、柵状のケージをご用意されていられる方がほとんどですが、子犬のハウスにはクレートが望ましいです。
連れて帰ってきた時に狭い中に入れてきたのに、またクレートのような狭い場所にいれることをかわいそうだと思うかもしれませんが、決してかわいそうではありません。※迎えてすぐに行動(クレートに入れる前にお水をあげたりといったこと)の説明は睡眠と関係ないので省いています。
むしろ周りを気にしないで落ち着いていられるので、子犬が寝やすい環境にしてあげられます。
ただ、これを納得してもらうには、もしかしたら犬への理解を深めてもらわないといけないかもしれませんが、犬は狭い穴倉のようなところにいる方が落ち着くことができます。
最初からクレートを落ち着けるハウスと認識できると、後でクレートを嫌がらないためのクレートトレーニングなどをしなくても済みますので本当におすすめです。
知らない匂いや知らないもの音などでクレートの中でも緊張していますので、クレートの中で眠っていなそうだったり、クーンと鳴き声がしていたらクレートの上から外の音や光が入らないようにタオルをかけてあげると良いでしょう。
ただ、クレートの室内の温度や湿度にはよく注意して、適温に保てるように気をつけてください。
一週間程度は子犬を疲れさせないようにあまりかまわないようにしますが、トイレトレーニングの後だけは10分くらいしっかり遊んであげてかまいません。
この時のポイントは、家の中を自由に探検させるといった一人遊びのような遊び方ではなく、おもちゃを使ったりボールを使ったりして、飼い主さんがしっかりと遊んであげることです。
飼い主さんが一緒に楽しく遊ぶことで、子犬は
- 心が満たされる
- 遊びたい欲求が満足する
- 早く仲良くなれる
- 飼い主さんを好きな人だと認識し始める
このように安心できる環境であることを子犬に伝えることができますし、頭や体を使うことで心地よく疲れるのでまたクレートの中で熟睡をすることができます。
迎えてすぐの生活は今後の生活リズムや子犬の健康を守るために飼い主さんが特に気をつけて育ててあげないといけない時期です。
またトイレトレーニングも始まっていると思いますので、効率よくトイレができるようにしつけをしてしまわないと長引いてしまいます。
もしも、夜泣きをするとか、2週間たってもまだトイレのしつけが終わらないという場合は、先ほどご紹介した記事をご覧いただくと良いと思います。
ご紹介しているしつけ方だと、夜泣きをすることもありませんし、いつまでも長引きやすいトイレのトレーニングが2週間でほぼ完ぺきになります。
犬を理解することで、犬がどうやって学習するのか?それじゃ犬にどうやって伝えればいいのかがわかるんですね。
具体的なトレーニング方法もわかりやすいしつけ方法なので、今後のしつけもスムーズに終わらせたい飼い主さんはぜひご覧になってみてください。
生後3か月くらい(ワクチン終了まで)の子犬が寝ない場合
子犬は1週間も過ぎるころには、かなり新しい環境に慣れてきます。
基本的な生活サイクルについては継続して行ってもらうようになります。ただ、一緒に遊ぶ時間は10分ではなくもう少し伸ばして20分くらい遊んでも大丈夫になってきます。
ここら辺の遊ぶ時間などは子犬の様子を見ながら、判断してもらえればと思います。
ワクチンが終了するまでの子犬は、母犬から貰った免疫が切れている状態なので、病気になりやすいのは確かですので、飼い主さんは細心の注意が必要です。
ただ、この時期は子犬にとって社会化期と呼ばれる大切な時期でもあり、色々な経験をさせないといけない時期でもあります。※社会化期の重要性についてはここでは触れませんが本当に大切な時期です。
短時間でも良いので、子犬を抱っこしてお外に連れ出して外の空気のにおいを嗅いだり、色々な音を聞かせて刺激を与えてください。
他の犬や猫が確実に排泄をしていない場所なら、少し降ろして子犬を地面に立たせてみるのも良い刺激になります。
お外で刺激があると、我が家のハウスに戻ってきた時に、また安心してぐっすり眠ることができますので、寝ないで困ることもなくなります。
生後6か月くらいの子犬が寝ない場合
基本的な生活サイクルは同じですが、このころになるとおしっこをがまんできる時間が長くなってくるので、起きていられる時間が長くなってきます。
放っておいたら、体力が続く限り遊びだすようになり、暴れたりやんちゃになってくるのもこの時期です。
犬と人間の年齢換算表だと少し違うんですが、初めての発情を迎えたり、反抗期と思われる態度が増えてくるのもこの時期なので、飼い主さんは人間で言う「中学生」くらいの気持ちで子犬を育てたほうがしっくりくるかもしれません。
フードの切り替えで急にご飯を食べなくなったり、ヒートのせいで情緒が不安定になって飼い主さんを威嚇することもありますし、妙に警戒心が強くなることもありますので、まるで思春期です。(笑)
ここで重要なのが、反抗期と思われるこの時期でも、正しく犬を理解していて、正しいしつけの方法を分かっていれば、飼い主さんは子犬に対する態度を変えずに、どっしりとかまえていることができます。
そうでないと、うろたえたり、甘やかしたり、逆に厳しくしすぎたり、と子犬に信頼される態度をとり続けることが結構難しいんですね。
知ってしつけを行うことがどれくらい重要なのか一番感じる時期でもあると思うので、できればその前から知っておいてもらいたいですし、もしこの時期にまだ知らなかったらすぐにでも知ってもらいたいと思います。
6ヵ月を待たずに、ワクチンが終わったらすぐに始めて良いことですが、社会化を進めるために子犬のパピー教室などに通ってもらうのもおすすめです。
ただ、社会化が進んでいない子犬ばかりが集まってしまうと、犬社会のルールがわからない子ばかりなので、噛む力が強かったり、しつこく遊ぼうとしてきたリして、犬を「犬嫌い」にしてしまう可能性もあります。
ちゃんとした訓練士が見てくれていて、成犬も一緒に遊ばせてもらえるような教室を選んでいただいた方が良いです。
犬同士の遊びは体力的にもハードなのでかなり疲れますし、心にも刺激があることなので、かなり疲れると思います。
あと犬としての本能が満たされ、犬として扱われていることで気持ちが安定します。
帰ったらゆっくりと寝かせてあげてください。
ずいぶんお散歩にも慣れてきたころだと思いますので、体力がある子犬であれば、たまに長距離のお散歩をしてあげるのも有効です。
新しい景色を見て、新しい人の量を見て、知らない空気のにおいを嗅いで、知らない地面の感触を楽しめると、社会化も進めていくことができますし、体も心も心地よく疲れます。
寝ない!と困っていたのがウソのように、熟睡できると思いますので、長距離のお散歩も取り入れてみてください。
生後8か月くらいの子犬が寝ない場合
基本的な生活サイクルはそのままですが、思春期だった中学生時代の子犬に正しいしつけができていないと、本当に大変な思いをするのが生後8か月くらいです。
人間で考えると高校生くらいなので、ただガミガミ叱っても行動は治してくれないですし、悪い習慣がついてしまうとさらに悪化させてしまうようになります。
しつけが甘かった子犬は、手が付けられないようなやんちゃさんになりますし、しつけができていた子はさらに飼い主さんとの信頼関係が育まれて絆が深くなります。
ほとんどのしつけが終わりと言えるのもこの時期です。一通りのことは教えてできるようになっているので、子犬をコントロールできないということも少ないはず…でもあります。
犬のしつけはできるようになったら終わりではなく、成犬になっても続けていきますし、できたことは成犬になっても同じように褒めることが必要です。
今までにしっかりと睡眠時間がとれていた子犬と、睡眠不足が続いてストレスを溜めてきた子犬の差も現れてきます。
睡眠不足だった子犬は、集中力や記憶力も低下するので、しつけもなかなか進まないのは事実です。
トレーニングなどは飽きない時間で終わらせないといけないですが、飽きるまでの時間が段違いに早いので、何も覚えられないままトレーニングが終了してしまい、しつけが進まないということに繋がります。
ただ、たくさん寝ることができて、しつけも進んでいる犬であれば、ドッグランなどに連れて行って自由に走らせても心配しなくて大丈夫になっているでしょう。
週に1度はドッグランで思いっきり走らせてあげたり、一緒にボール遊びやフリスビーなどを楽しんで、心も体も充実させてあげると、帰った後も満たされてゆっくりと休むことができます。
この状態になっていないとしたら、少し前に戻って生後6か月くらいの対策をし始めてもらえると時間は少しかかるかもしれませんが大丈夫です。
まだまだ子犬ですから、生活を整えて正しいしつけを始めてもらえれば全然取り戻せますので、諦めずに頑張っていただきたいと思います。
エリちゃん
わんこ先生
子犬が寝ない問題を解決する心と体を疲れさせる工夫集
子犬が寝ない大きな原因にもなるのが、子犬のエネルギーを発散させられていないことです。
どこにそんなエネルギーがあるのか不思議になるくらい、子犬はたくさんのエネルギーを持っていて、走り回り、飛び回り、暴れまわることが多いです。
犬種によっては、小型犬などあまり多くの運動量は必要ではないと言われている場合もありますが、とても個体差があるもので、小型犬でもたくさんの運動を必要な子もたくさんいます。
子犬が寝ない場合は、そのエネルギーをしっかり発散させてあげることで、ぐっすりと眠りにつくことができるので、心地よい疲れを感じる工夫をご紹介していきたいと思います。
体が疲れたら眠るのはわかるけど、なんで心も?と思われたかもしれませんが、犬はむかしから非常に頭を使って人間の役に立ってきてくれました。
それに比べて、現在は室内でペットとして飼われているため、ほとんど頭を使って考えて行動する機会がなくなっています。
ですので、犬の頭を使えるようなことを取り入れてあげることで、精神的にも満足して心が心地よく疲れてくれるます。
体を疲れさせることと一緒に行うことで相乗効果が得られますし、犬の本能を満たせるので、両方を刺激してエネルギーを発散してあげましょう。
お外編とお家編に分けてご紹介していきます。
お外編
お外編の工夫については下の内容をお話していきたいと思います。
- リーダーウォークについて
- 歩き方でも運動量が変わる
- ロングリードでボール遊び
- 社会化を進めるお散歩も
いきなりですが、いつもお散歩をしている時にリーダーウォークはできているでしょうか?
子犬だからまだ早いと思われる方が多いですが、お散歩を楽しめる年齢になっていればリーダーウォークを教えるようにしてください。
リーダーウォークでお散歩ができていない子犬は、お散歩の効果を得られないだけでなく、逆にストレスを溜めてしまう恐れがあります。
飼い主さんが後ろで引っ張るので、子犬は前へ前へ進むことだけで頭がいっぱいになるので、お外の刺激が入ってこないですし、後ろに引っ張っている飼い主さんを邪魔な存在だと思うようにもなります。
好きに歩きたいのに、できないストレスを溜めながらお散歩をしている状態なので、体にも心地よい疲れになりません。
お散歩で子犬の体力的なエネルギーを発散するためには、リーダーウォークは必須なのですぐにトレーニングを始めてできるようにしていってください。
飼い主さんの横について歩けるようになったら、早く歩いてみたり、ゆーっくり歩いてみたり、と速度を変えて歩くと、犬もそれに合わせようとするので普通に歩くお散歩よりも疲れます。
ついて歩けたときはしっかり褒めながらできると、子犬の嬉しさも楽しさも倍増しますから、褒めるのを忘れないように歩いてみてもらえればと思います。
遊べる公園についたら、リードをロングリードに変えて、ボール遊びなどもしてあげると良いと思います。
ドッグランではなく公園だとノーリードにするわけにいきませんので、少し長めのリードをつけたままボール遊びをしてみると良いでしょう。
全力で走れるほど遠くまでは投げられませんが、家の中よりは遠くまで走れると思うので良い運動になります。
あと、社会化を進めるためのお散歩も取り入れてもらうと良いと思います。
初めて通る知らない道を歩いたり、車や電車が走っているのを見に行くのも良いです。
この時は愛犬の様子を見ながら歩いてあげて、初めてみるものや、びっくりしたもの、興味があるものなどがあったら立ち止まって、子犬が納得するまで付き合ってあげると怖くないことを理解して社会化が進みます。
心にも頭にも相当な刺激を受けるお散歩になるので、全く知らない道を歩く経験もさせてあげられると良いです。
お家編
子犬が寝るためのお家でできる工夫について下の内容でお話していきます。
- 好きなおもちゃを見極めて
- 引っ張りっこ遊びで〇〇を満たす
- ノーズワークは優れもの
- 室内アジリティをしてみる
- 夜ご飯は知育玩具で?
子犬と一緒に遊ぶときのおもちゃですが、子犬によって興味を示すものが全然違います。
ボールにしか興味がない子、ふわふわ系のぬいぐるみが大好きな子、音が出るおもちゃにだけ反応する子など、好みのおもちゃが分かれます。
興味を示してくれないおもちゃも出てきてしまいますが、できるだけいろいろなタイプのおもちゃを用意して、好きなおもちゃを見極めておいてあげると、喜んで遊べます。
やはり子犬も興味がないおもちゃで遊ぼうとしても、飽きちゃうのが早いんですね(^^;)
楽しく遊べるように、子犬の好みを知っておくと良いでしょう。
狩猟犬として改良された犬種は特にですが、犬は引っ張りっこ遊びが好きな子が多いです。
思いっきり物を噛むというところで犬の噛みたい本能が満たせることもあり、興奮して唸りながら引っ張りっこ遊びをする子も少なくありません。※この時の唸りは威嚇ではなく、楽しい興奮の唸りなので大丈夫です。
最後に、ちょうだいというコマンドで噛んでいるものを渡せるところまでがセットですので、正しい方法で引っ張りっこ遊びをして心地よい疲れを感じられるように遊んでください。
ノーズワークというのは宝物探しのことで、犬の嗅ぎたいという欲求を満たせる有能な遊びになります。
嗅ぎたい気持ちを思う存分に発散しながら、探すという行動で頭も使います。
お部屋の中全体を使ってフードなどを隠して探させるのでも良いですし、ノーズワークマットを使って行ってもらっても良いです。
ノーズワークはスポーツとしても行われているそうですし、高齢犬や保護犬のストレス発散にも取り入れられている物で、簡単に行える手軽な方法です。
雨でお散歩ができないときは、ノーズワークを多目に行ってもらっても良いでしょう。
また室内アジリティをしてみるのもおすすめです。
ちょっとスペースをとれるのであれば、ポールを立ててスラロームをさせてみたり、段を飛ばせてみるなどアジリティのお手軽晩などにチャレンジしてみるのも良いと思います。
まだ子犬なので、骨折もしやすいことを考慮して、ケガをしない範囲のミニチュアアジリティのような感じにしておいてください。
アジリティは、飼い主さんと犬との関係をよくするためのものだそうです。
犬も飼い主さんと一緒に作業をすることができるので楽しいそうですし、飼い主さんも教えることで愛犬を観察する力がつくんだそうです。
本格的なアジリティだと、犬が怖いと感じることもありますが、それを克服することで犬自身にも自信がつき、さらに飼い主さんの指示に従いたいという気持ちを育むため、絆がますます強くなるというお話しです。
例え子犬でも、飼い主さんの指示していることを一生懸命やろうとすることで、頭も使いますし、体も使うので心地よい疲れと飼い主さんとの楽しさを感じることができるのではないでしょうか。
食べるのがとても早い子などは、夜ご飯を知育玩具であげるとかなり頭を使いますし、早食いも無くなり一石二鳥かもしれません。※毎日ではありません。
なかなか食べられないことでストレスにならないように、夜ご飯の場合は比較的食べやすい知育玩具を選んでもらえると良いと思います。
コング以外にも知育玩具はいろいろな種類があるので、ごはんが好きな子にはこういった方法で頭を使ってもらうのも有効です。
楽天の知育玩具集のリンクを貼っておきますので、面白そうなものがあるか見てみてください。
まずは解決策をご紹介してきましたが、どうして子犬を寝かさないといけないのか、どうして子犬は寝ないのかなどの理由についてもご紹介しておきたいと思います。
子犬を寝かさないといけない理由
最初の方でも少し触れましたし、子犬を寝かさないといけないのはなんとなくお分かりになられていると思いますが、一応まとめてみたいと思います。
子犬が寝ないといけない理由
- 免疫力が低下して病気になりやすくなる
- ストレスが溜まり、無駄吠えをするようになる
- 集中力や記憶力が低下してしつけが入らない
- 睡眠不足は犬も飼い主さんも精神的に不安定にする
- 飼い主さんが育犬ノイローゼになる可能性を爆上げする
子犬の健康面でも精神面でも寝ないと悪影響が出ることが考えられます。
さらに、飼い主さんの健康面や精神面でも、心に余裕が持てなくなり、子犬を飼うことが楽しいと感じられなくなる可能性があります。
ここから、無駄吠えが増えればご近所への迷惑にもなりますし、攻撃的な行動が出るようになり、心の病気として対処しなければならなくなることもあります。
しつけの面で飼い主さんが大変なご苦労をすることの一つとしてトイレをなかなか覚えないというご相談をよく受けます。
何度も教えているし、叱らずに我慢をしながらお掃除をしているけど、いつまでたっても色々なところに粗相をしてしまうので、毎日掃除に追われて本当にきついというお悩みは本当に多いです。
粗相をしてしまうのは、トイレトレーニングのやり方にも問題があることも考えられます。
教えているつもりでも子犬にちゃんと伝わっていなかったり、子犬がトイレで排泄をしなきゃいけないと思っていなければ、好きなところで排泄をしてしまいます。
飼い主さんが睡眠不足であった場合、いつまでもトイレができないことは飼い主さんの精神をかなり削ってしまい、育犬ノイローゼで犬を手放したいと考える方も多いです。
それを証拠に、私が育犬ノイローゼで犬を手放したい方に向けた記事が読まれている数に驚きを隠せません。
これをお読みいただいているあなたには、そんな思いをしなくても良いようにしていただきたいと切に思います。
もしも、子犬もあなたも睡眠が不足し始めていたり、トイレのトレーニングが思うように進まれていない場合は、先ほどご紹介した記事をご参考にしていただければと思います。
「知ること」で、あなたと子犬の関係が大きく変わってきます。
今後のしつけや愛犬との生活を楽しく過ごせるためにも、早いうちに改善してもらいたいと思います。
子犬が寝ない理由とは?
子犬が寝ないのは、寝たくない場合のほかに、「寝れないから」というのもありますので、どうして寝れないのかを見ていきたいと思います。
子犬が寝れない理由は
- 病気やケガによるもの
- 野生時代の名残からの興奮によるもの
- 本能を満たせていないストレスによるもの
- 不安を感じているから
- 環境が良くないから
これらを1つ1つ見ていきたいと思います。
病気やケガによるもの
まず最初に気をつけてもらいたいことですが、子犬が病気やケガによって痛みを感じていたり、かゆみを感じていることで寝れなくなっている場合です。
外傷があればすぐにわかると思いますが、脱臼や骨折など見えないケガもあります。
断続的な痛みやかゆみがあると、攻撃的になったり、興奮しやすくなることもあります。
触ったときにいやがる反応を見せたり、いつもと違った鳴き方をするなど、気になることがあったら動物病院で診てもらって、病気やケガで寝ないのではないことを確認してから色々な対処法をしていただきたいと思います。
野生時代の名残からの興奮によるもの
野生時代は自分たちで寝床を作って安全を確認してから眠っていました。
巣穴を作れるようなところでは穴を掘ったり、周りいったいを偵察して安全の確認が取れないと安心して眠ることができなかったんですね。
そのため、子犬の中には野生時代の名残が強めに残っている子などが、寝る前に穴を掘る動作をしたり、部屋をグルグルと歩き回る行動が見られる子もいます。
本来は寝るためにしている行動ですが、部屋の中は明るく、まだみんなが起きていたりすると、自分の行動に興奮してきてしまって、ついでに暴れるようになることがあります。
子犬の時はちょっとした行動からすぐに興奮のスイッチが入ることがよくあるので、なるべく興奮させないように家族は各自の寝室に行くなど、興奮させないように気をつけてください。
本能を満たせていないストレスによるもの
犬にとって、運動不足と愛情不足は一番のストレスになります。
運動不足にさせないために、先ほど疲れる工夫をご紹介しましたが、できたら褒める・一緒に遊ぶのも愛情を満たすために大切です。
工夫集でも、欲求を満たせるとか本能を満たせるという掻き方をしましたが、犬を犬らしく扱い犬の本能を満たすことは意識しておいてもらいたいと思います。
不安を感じているから
迎えたばかりの時は環境が大きく変わったことによる不安が一番大きいです。これは少しでも早く安全なところだと認識してもらえるように、環境を整えてできることをやっていくしかありません。
お家に慣れた後にも注意しないといけないのは、犬は飼い主さんの表情もわかりますし、機嫌も感じとることができます。
飼い主さんがイライラしている時がわかるので、そういうときはもしかしたらあくびをするなどのカーミングシグナルをして「興奮を落ち着けてください」と思っているかもしれません。
飼い主さんの起源や態度がよく変わってしまうと、犬は困惑して不安になり、飼い主さんを頼れる人だと認識できなくなります。
明るく楽しい態度で犬に接したほうがしつけもよりスムーズにできるようになるので、不安を感じさせないように起源や態度にも気をつけてください。
環境が良くないから
寝床の場所が悪いとか寝床が気に入らないといった寝る環境が悪くて寝ないという理由も考えられます。
- 近くにトイレがある
- 音や気配を感じやすいドアや窓が近い
- テレビやエアコンが近い
- 直射日光が当たる
- 解放感があり過ぎて落ち着けない
- 暑い寒いなどの温度管理ができていない
これらの場所に寝床を置いてある場合は、場所を見直したほうが良いです。
近くにトイレがあるというのは、人間のトイレではなくて、犬のトイレです。
犬は野生時代からの習性で、自分の寝る近くでは排泄をしないため、トイレが近くにあるとその場所で寝たがらなかったり、逆にトイレの失敗が増えることがあります。
室内の設定温度は1年を通して24~26度くらいに設定をして、それでも暑そうな場合はクーラーマットを敷いてあげたり、寒そうな場合はペットヒーターや寝床に湯たんぽを入れてあげると快適になります。
- 寝床が固い
- 寝床が変なにおいがする
これは寝床に関してですが、意外と気をつけたいのが寝床用のベッドを洗った時に、良い匂いをさせてあげようとしていい匂いのする柔軟剤を入れてあげることです。
人間にはいい匂いなんですが、犬にとって人工的な花のにおいは苦手ですし、鼻の良い犬にとってかなり強い臭いに感じられてしまうことがあります。
なるべく臭いがしないように選択をするときは気をつけてもらったほうが良いかもしれません。
環境というと寝床以外に飼い主さんが寝ない場合も犬が寝にくくなります。
飼い主さんが起きているなら一緒に遊べるかと思ってまだ寝る時間ではないと思ったり、夜遅くに帰ってきた飼い主さんが、愛犬のお迎えが嬉しくて一緒に遊んであげることも、子犬が寝ない原因になります。
疲れて夜遅くに帰ったときに、愛犬にお迎えされ、嬉しそうに喜ぶ愛犬の姿を見ると癒されますし、遊んであげたくなる気持ちもわかります。
でも、犬は学習をする動物なので、帰ってきた飼い主さんと遊ぶために寝ないで起きていようとすることも考えられるので、愛犬の睡眠のためにはできれば我慢してもらいたいところです。
最後に~子犬が寝ないときに試してほしい小技
子犬が寝ないのには理由もありましたが、適切な対処をすれば解消できることがわかりました。
ただ、現在が絶賛夜鳴き中など、夜に寝ないで夜泣きをしてしまっている場合は、できるだけ早く夜泣きをしないように寝てほしいですよね。
そんな時に使える小技をご紹介しておきます。
- おもちゃなどのぬいぐるみを一緒においてあげる
- 温かい湯たんぽをそばに置いてあげる
- 音を付けたラジオをそばに置いておく
- 秒針の鳴る時計を近くに置いておく
- 夜間の明るさを調節してみる
- においがついたものを一緒に置いておく
- 犬が寝る音楽を試してみる
これは主に夜泣きの対処法として紹介されているものです。
今回は夜泣きに関することではなかったので、最後に小技としてさらっとご紹介しましたが、子犬が不安を感じているときなどに有効な方法です。
夜鳴きについては下の記事で詳しくご紹介していますので、良ければご覧ください。
子犬の夜泣きはいつまで?【無視は間違い!?】夜泣き解消マル秘技
子犬が寝ないときには、子犬の育て方全般を正しく見直して改善していくことが子犬の健やかな成長とその後に行うしつけが上手くできるかどうかの重要ポイントになります。
実際にしつけを行っていくときは、文字だけの説明だとどうしてもうまくできなかったり、力の加減や体勢でわからないことが出てくると思います。
できるだけわかりやすいように教えてくれるしつけ方法を1つに絞って実践してもらうことで、犬に混乱を与えることなくスムーズなしつけをしていくことができます。
ぜひ、子犬の時から子犬時代を楽しめるよう、良いしつけ方法に出会われることを心より願っております。