エリちゃん
わんこ先生
犬のトイレが逆戻りしてしまう13の理由とは?
できていたはずのトイレが逆戻りして失敗するようになるケースはたくさんあります。
犬にはトイレで排泄をしないといけないという考えも、トイレで排泄をし続けないといけないという習慣もありません。
これは人間と一緒に生活するうえで人間が決めたルールを犬に教えて、それを守らせることでトイレに排泄をすることを維持させないといけないことです。
そもそもトイレで排泄をする概念が無いので、私たちとしたらちょっとした理由だったり、なんで?と思うようなことでも、それがきっかけとなってトイレができないという逆戻りを起こしてしまいます。
犬のトイレが逆戻りしてしまう理由としては
- 1.主従関係ができていない
- 2.しつけ不足
- 3.病気
- 4.犬のトイレまわりの変化
- 5.場所が気に入らない
- 6.トイレシートに問題
- 7.ストレス
- 8.意欲の低下
- 9.関心を寄せてほしい
- 10.興奮
- 11.嫌な思いをした
- 12.発情
- 13.季節の空調
これら13の理由が考えられます。
1つ1つ見ていく前に、犬のトイレの習性を覚えておきましょう。
犬の野生時代にさかのぼります。
野生時代は不潔にしておくとそこから菌が発生したり悪臭がするなど、健康に悪い影響が出るなどのほか、犬にとっておしっこのにおいは個人情報ならぬ個犬情報の宝庫のため、敵から見つかりやすくなったり敵に情報を与えてしまうなど多くのデメリットがありました。
だから犬はきれい好きで、自分の寝床では排泄しないという習性があります。
また、排泄するときは同じ場所に立ち止まっていなければならず、武器になるものが何もない後半身をつき出す形で無防備な姿勢になってしまいます。
そのため、犬は排泄をするときに周りを入念に探って、近くに敵がいないことを確認したあと、安全だと思える場所で排泄を行っていました。
犬が排泄をする前にクルクル回ったりするのは野生時代の名残だと考えられます。
だから、犬からしたら寝床以外は全て排泄してよい場所であり、むしろたった一か所でしか排泄をしてはいけないというのは考えられないことでもあるんですね。
私達が「トイレと呼んでいる場所で排泄をする」という概念が全くない犬に人間社会のルールとしてトイレで排泄しないといけないと教えていることを頭に入れておきましょう。
それではさっそくそれぞれの理由を見ていきたいと思います。
犬のトイレの逆戻り理由1、主従関係が壊れている
主従関係が壊れているとトイレが逆戻りしてしまう理由ですが、大きなものだとマーキングをしてしまっている恐れがあることが考えられます。
犬は群れの中でリーダーが誰か?という順位をつけて生活をしていきますが、飼い主さんをリーダーだと認識できないと、自分がリーダーにならないといけないと感じます。
そして、自分がリーダーとしてこのテリトリーを守らなければいけないという使命感から、部屋の中で意図的に少しずつおしっこをしてマーキングしてしまっていることが考えられます。
犬は本来、強いリーダーの元で守られている方が安心して生活ができるので、リーダーが不在の状況はとても不安なんですね。
後は逆に甘やかされて、守るべきルールがあいまいになってしまっている場合はマーキングではありませんが、そもそもトイレで排泄する気がなくなってしまっているかもしれません。
主従関係が壊れていると犬はいつも不安の中で生活をしないといけなくなりますから、正しい主従関係を築けるような行動を飼い主さんはする必要があります。
「リーダー」「主従関係」という言葉を使うと誤解されやすいのですが、犬に教えなければいけないのは上下関係ではありません。
犬には安心して頼れる存在が必要ということです。
一昔前は犬に上下関係を教えるというしつけ方法が日本では主流で行われていたので、今でもネット上などでは上下関係を教えるしつけの情報があふれていますが、世界的に見ると犬とは信頼関係を築くというしつけがスタンダードです。
信頼関係を築くということは、飼い主さんのことを安心して頼れる人だと犬が認識でき、怖いから従うのではなく大好きだから飼い主さんの指示に喜んで従うという考えにすることができます。
しつけがうまくいかないときに出張訓練などを頼むこともあると思いますが、訓練士の中にはまだ一昔前のしつけ方法を実践している人が実際にいらっしゃいます。
そういう訓練士に言われるがまま「犬になめられないような行動」をしないといけないと思って、子犬に対して厳しく接してしまうという飼い主さんも多いです。
プロが教えてくれたことだからと頑張って子犬に厳しく接するんだと思いますが、その方法は子犬との信頼関係そのものを壊してしまうことが多々あります。
愛犬と信頼関係を築きたい方は、一貫した考えの元で正しい現代のしつけ方法を実践してもらう必要があります。
犬はしつけ方や接し方を変えると驚くほど行動が変わってきます。
まだ子犬でしたら余計、なるべく早くに正しいしつけ方を知って、実践していってあげないとトイレの逆戻りでは済まないような問題と言われる行動を起こすようになります。
私は犬のしつけに関するご相談をお受けした時には、現代の正しいしつけ方法として「イヌバーシティ」というしつけ教材をご紹介することがよくあります。
特に子犬を飼われていたり、飼い主さんの大きなストレスになってしまうようなトイレの失敗が続いている飼い主さんにはおすすめをしていますが、みなさんにとても喜ばれています。
というのも、イヌバーシティの方法でトイレトレーニングをしてもらうと、犬にトイレで排泄をするということをとても効率よく教えてあげることができるんですね。
しつけを頑張っているけど思うように進まないという飼い主さんに共通して言えることは、犬へ伝わるような教え方になっていないというところです。
伝えようと飼い主さんが頑張っていらっしゃるのはとても良くわかるんですが、その方法があまりよいものではなかったり、他のしつけとの一貫性がなかったりして、犬が混乱したり伝わらなかったりしています。
トイレが逆戻りしてしまっている今、またちゃんとトイレで排泄をするんだよと伝えるには、犬に伝わりやすい方法でしてあげないと時間がかかってしまいます。
それに伴って、粗相の掃除という飼い主さんの用事も増え、精神的にも肉体的にも大きなストレスがかかってしまいます。
トイレの問題だけではなく、今後様々なしつけに取り組んでもらうことになると思いますが、いちいちネットで探してその方法を試してみるという独学のしつけをしていると、本当にしつけに時間がかかります。
「何度も教えているのにわからない」と愛犬に不名誉な烙印を押してしまいかねませんが、それは犬が悪いのではなく、飼い主さんの伝え方の方に問題があることが多いです。
イヌバーシティをご紹介するのは、愛犬がわかりやすいというトレーニング方法も大きな魅力ですが、犬に対する理解を深められるコンテンツが充実しているという点にもあります。
理解をしてしつけをするのと、知らずにしつけをするのでは効率面でも時間的にもかなり大きな差がついてしまいますし、信頼を築く面でもかなりの遠回りをしてしまいます。
イヌバーシティに関してこれ以上メリットをここで解説してしまうと非常に長くなってしまいますので、ぜひ一度下の記事をご覧ください。
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実際にイヌバーシティを実践してくださった方からの声もたくさんご紹介していますので、イヌバーシティを実践したあとのイメージもつかみやすいと思います。
適切なしつけの方法を知らずに今後もしつけに取り組まれるとしたら非常にもったいないですので、少しでも早く愛犬と信頼関係を深めていただくためにもご覧いただければと思います。
犬のトイレの逆戻り理由2、実はトイレのしつけが不十分だった
これも結構あることなんですが… トイレのしつけのやり方によっては、できていると思っていたトイレのしつけが実は不十分で、まだちゃんと覚えられていなかった場合も多いです。
特に、トイレと寝床がセットになっているタイプのケージを使っている場合、ケージの中では100%トイレで排泄ができるのに、ケージの外に出したとたん色々なところで失敗してしまうというケース。
これって実は犬はトイレのトレーニングが不十分というよりも、トイレのしつけがまだできていないと考えてください。
犬は、本能で寝床で排泄したくないと考えるため(中にはその本能が薄れてしまっている子犬もいますが)、寝床ではない場所で排泄しているだけです。
そこに私達がトイレと呼ぶものが置いてあるので、ちゃんとトイレでできたんだと思ってしまうかもしれませんが、犬側はトイレで排泄しなきゃいけないと思ってもいませんし、そこがトイレだと認識もしていない可能性が高いです。
犬の習性を利用した商品として開発されたケージなので、「このケージを使うとトイレも勝手に覚えてくれますよ」と店員さんに言われて購入したかもしれませんが、ほとんどの場合ケージから出したらトイレ以外のところで排泄します。
ケージの中でトイレができていたのにケージの外に出すと失敗してしまう場合は、1からトイレのトレーニングをする必要があります。
ただ、よくあるトイレトレーニングの方法というのは時間がかかってしまうと思います。
子犬が排泄をしたそうなしぐさを見逃さず、排泄しようとしたら急いでトイレに連れて行って、トイレでできたら褒めまくるという方法をよく目にしますが…
この方法はとにかく時間がかかります。以前のトイレトレーニングをこの方法で行っていらっしゃったら分かると思いますが、トイレを覚えるまでに何度も失敗してしまうこともありますし、出来たりできなかったりを繰り返すと思います。
実は先ほどの記事でご紹介しているしつけ方法でトイレトレーニングをすると、子犬でもトイレで排泄をするということが伝わりやすいので、短期間でトイレをマスターすることができます。
トイレが逆戻りしてしまった愛犬に「またあの時みたいにトイレを教えるのか~」とうんざりしてしまっている飼い主さんは、ぜひここをタップして先ほどの記事をご覧いただきたいと思います。
最初からイヌバーシティのやり方でトイレを教えることができれば、たった2週間でトイレのしつけが完了してしまいます。
よく、そうお話をすると「嘘だ~!私なんて何か月もかかったし、そんな早くできるわけがない」と言われることが多いですが、犬に伝わりやすく教えるから犬も早く正しい行動がわかるんですね。
トイレが逆戻りしているくらいなら、正しい行動を教えてあげればまたトイレで排泄をする習慣は早く着くと思います。
犬のトイレの逆戻り理由3、病気を疑って
ちゃんとできていた犬のトイレが失敗してしまう理由として一番深刻なのが病気のためトイレまでいけないというものです。
病気の中でも頻尿になってしまう膀胱の病気が多いですが、その他ホルモンの病気や腎臓などの泌尿器の病気の可能性もあります。
膀胱の病気というと膀胱炎や尿路結石などです。 犬はお尻を直接地面につけることが多いため、膀胱や尿道に細菌感染から守る防御システムはあるとはいえどうしても感染しやすいんですね。
特にメスは尿道が短くて太いため感染しやすいので注意が必要です。
膀胱炎も尿路結石も症状として頻尿があげられます。
何度も尿意を感じるため、トイレまで間に合わなくて粗相をしやすい病気です。
膀胱の病気もホルモンや腎臓の病気も、粗相をしてしまう以外に症状が見られますので、愛犬をよく観察して以下のような症状が無いかチェックしてみてください。
- 水を飲む量が増えた
- 何度も排泄のポーズをするけどでない
- 排泄をするとき痛そうに鳴く
- 痩せてきたまたは太ったように見える
- 左右対称の脱毛が見られる
- おしっこの色やにおいがおかしい
- 発熱や嘔吐が見られる
1つでも当てはまる症状がある場合は、すぐに動物病院で診てもらってください。
その他にも、トイレを失敗してしまうほかに様子がおかしいと感じることがあったら、念のため受診して病気じゃないことを確認しておいてください。
病気ではなくても、ケガをしていたり関節炎など、痛みがあってうまく動けなくて間に合わないなども考えられます。
体を触られるのを嫌がったり、唸る、ふるえるなどのしぐさが見られる場合も、動物病院で診てもらうようにしましょう。
あと、トイレの逆戻りでは今ご紹介した様な体の病気以外にも、心の病気が原因となる場合もあります。
心の病気というのは「分離不安」です。
愛犬が、あなたと一緒にいる時は問題となるような行動を見せないのに、留守番をしているときによくトイレを失敗している場合は、分離不安が疑えます。
分離不安かどうかを確認するには、あなたの留守中の愛犬の様子を録画しておくのが有効です。
外で大きな音がしたなどの何らかの刺激が無いのにもかかわらず、飼い主さんがいない間吠え続けていたり、ふるえや呼吸が荒くなるなどの症状があったり、体を舐め続けている様子があったら分離不安になっている可能性が高いです。
このように、体や心が病気になっていないかをまず確認してみてください。
犬のトイレの逆戻り理由4、トイレまわりを変えてない?
トイレのトレーニングをしていた時と違うような「トイレまわりの環境を変えた」場合、トイレでするのを嫌がる・もしくはトイレと認識できないことがあります。
トイレシートを変えることもその一つなんですが、トイレシートに関しては別であとで詳しくご紹介していきます。
例えば、トイレの近くに芳香剤を置くようにしたとか、殺虫剤をまいたなどのにおいの変化にも敏感に反応してトイレでしなくなる子もいますし、トイレトレーを使っている場合、トレーの下に何かがあって、トレーがぐらついていて足場が不安定だとか、トイレシートの下に何かがあってそれが足に当たるのが気になるなどの原因もあります。
またトイレの位置を大幅に変えてしまうと、そこをトイレだと認識できないこともあります。
トイレまわりの環境に変化がなかったか細かくチェックしてみてください。
犬のトイレの逆戻り理由5、実はトイレの場所が気に入らなかった
犬のトイレ逆戻りの理由として実はトイレの場所が気に入らなかったという可能性もあります。
野生の時には、敵がいない安全なところであれば、自分が落ち着くとか気に入った場所で好きに排泄ができていました。
犬にも好みの場所があるんですね。
その他にも、排泄をする行為は無防備な状態になるため、人に見られたくないと思う犬もいて、人の視線が気になってトイレをすることができない場合もあります。
そもそもトイレが置いてある場所が、廊下などの人の通りが多くて落ち着けない場所だったり、インターホンが近くにあって急に音がする場所などはトイレの場所として気に入らないことが多いです。
あと、壁際にトイレを設置することが多いかもしれませんが、壁が近すぎると圧迫感を感じて嫌がる子もいますし、エアコンの風が当たる場所もあまり好んでもらえないかもしれません。
犬には苦手な音や光があるんですが、苦手な音の中に空気が抜ける音というのがあります。
エアコンの風の音が空気が抜ける音に似ていて嫌がることも考えられます。
他の苦手な音
- カサカサする音
- 甲高い音
- 金属同士がぶつかる音
苦手な光
- キラキラ反射する光
- 太陽のまぶしい光
犬が苦手なものがある近くにトイレを設置してしまうと、その場所が気に入らないためせっかくトレーニングでできたトイレ自体に行きたがらなくなってしまうので注意してください。
犬のトイレが逆戻り理由6、トイレシートに問題あり
トイレのシートは4つの問題が考えられます。
- においが苦手
- 小さくてはみ出している
- 塗れていて気持ち悪い
- 種類を変えた
においが苦手というのは、トイレシートによっては消臭効果のためにアロマなどのにおいで消臭するタイプがあります。
おしっこをした後、おしっことアロマの香りが混ざって悪臭になってしまうものもあり、人間でもちょっとこの臭いは…と思うものもあるんですが、嗅覚が優れている犬にとっては耐えられない匂いなのかもしれません。
また、おしっこと混ざっていなくても、そもそもこのアロマのにおいが嫌という可能性もあるので、無臭タイプのものや、消臭に特化したタイプのシートを選んでみてください。
シートの大きさですが、子犬や2歳前後くらいの犬は、自分のボディイメージができていないのでお尻の部分がシートからはみ出してしまっていることもあります。
後足の位置をあまり意識してはいないんですね。
犬はトイレをする前にクルクル回る仕草をすることが多いですが、トイレシートの大きさはクルクル犬が回れるくらいの大きさのものを用意してあげるとはみ出しによる失敗を防げます。
塗れている上でおしっこをして、おしっこのついた足の裏で平気で部屋の中を歩き回ってしまう子にも困るんですが、濡れている部分に載って足の裏が濡れるのを嫌がる子もいます。
そうするとトイレシートの塗れている部分を避けておしっこをしようとするので、シートからはみ出した状態でおしっこをしてしまうことになります。
また、汚れていること自体を嫌だと思うとシートの上でしなくなってしまうので、シートをマメに変えてみるなど様子を見てみてください。
あと、シートによって、おしっこの吸収スピードも違いますし、広がり方や広がる範囲、濡れ方なども違いますし、シートで使っている材質によっても肌触りが違います。
トイレシートを変えると、犬がそれをトイレシートだと認識できなくなることもありますし、犬には素材嗜好性と言って排泄するときの脚触りの好みもあります。
良かれと思ってトイレシートを変えたけど、犬は前のシートのさわり心地が好きだったなどもあるので、シートを変えて失敗が増えるようになったら前のシートに戻してみるなど工夫をしてみてください。
犬のトイレの逆戻り理由7、短期・長期のストレス
犬は感情もありますし、好きなこと嫌いなこと、苦手な物などもあります。
まずは短期のストレスとしては、嫌いなお風呂に入れられたあとや、苦手な病院に連れていかれた後などに、腹いせや嫌がらせをするかのようにトイレ以外で排泄することがあります。
この場合は逆戻りまでは行かずに、犬の不満をぶつけられた程度で、後ずっとトイレを失敗するというほどにはならないことが多いです。
ただ、短期ではなく長期的にストレスを感じているようだとストレスからトイレの失敗が続いて逆戻りの状態になることがあります。
長期的なストレスというと、もっと運動をしたいのに運動量が足りないなどの運動欲求の不満や、犬は環境が変わることでもストレスを感じるので、引越しをしたり、家族が増えたり減ったりすることによるストレス、あとは飼い主さんに厳しく叱られることが多い場合などにも強いストレスを感じます。
長期的にストレスを感じてしまうと、トイレの逆戻りだけではなく、色々な問題行動を引き起こす原因にもなります。
現在、犬に無用なストレスをかけていないか見直してみてください。
お散歩などの運動については、犬がリードを引っ張って歩いているお散歩だと、ちゃんとした運動になっていないことがあります。
自分が行きたい方に行けないという状態になってしまっているので、心と体に気持ちの良い刺激が受けられないですし、飼い主さんを邪魔だと感じてしまっているんですね。
こういった散歩も犬のストレスになりますので、リーダーウォークのトレーニングも行っていきましょう。
犬は私たち人間同様に強いストレスを感じますし、ストレスを感じ続けることで自律神経が失調してしまうなど進退にも影響を及ぼしてきます。
中には不眠になってしまったり、自分をうまくコントロールできなくなることもあり、それが粗相という形で表れてしまっているのかもしれません。
愛犬にストレスを感じさせないためには、犬という動物を正しく理解して、飼い主さんを信頼することができる状態にしてあげる必要があります。
それに必要なのが先ほどから申し上げている「現代の正しいしつけ方法」になります。
このまま放っておいても、犬は勝手に直るという可能性が低く、ストレスから他の噛む・攻撃的になる・吠え続けるといった飼い主さんが大きく悩まれる行動をとるようになってしまいます。
できるだけ早く、愛犬を好ましい環境で育ててあげるためにも、イヌバーシティで現代の正しいしつけ方法を実践していただきたいと思います。
いくら良いと勧められても「イヌバーシティってうちの子に必要なのかな?」と思われるでしょうし、そもそもイヌバーシティを実践するメリットがいまいち感じられないかもしれません。
そのような方に、イヌバーシティを実際に実践した飼い主さんからいただいた感想やどのように愛犬が変わったのか、実践するメリットをご紹介している先ほどの記事を一度ご覧になってみてください。
犬のトイレが逆戻り理由8、褒めるのを忘れてない?
子犬は飼い主さんにかまってもらったり、褒めてもらったりするのが大好きです。
飼い主さんが褒めてくれるからと頑張っておしっこを絞り出してでも褒めてもらおうとする子もいるくらいですからね。(笑)
子犬のトイレトレーニング中は飼い主さんも忘れずに褒めるんですが、できるようになってくると褒めるタイミングを逃すことが多くなって、結果的に褒めるのを忘れるようになってしまいます。
すると、犬も褒めてくれると思ってトイレでしていたのに、ちっとも褒めてくれないとなるとやる気スイッチがOFFになってしまい、失敗をしだすこともあります。
急にトイレが逆戻りした時は、ちゃんと褒めてあげられていたかを見直して、忘れずに褒めてあげるようにしてください。
ちなみにイヌバーシティの動画をご視聴していただくと、自然と犬にわかりやすいほめ方も身につけることができます。
犬のトイレが逆戻り理由9、もっと関心を持ってほしい
これは飼い主さんの注目を集めたくてわざと粗相をしている可能性があるということです。
忙しくてかまってあげられていないとか、むしろ普段からかまいすぎているなど、犬と触れ合う時間や遊び方、接し方は適切なのか見直してみましょう。
トイレトレーニングで褒めるほかに、遊んであげたりなどのご褒美をあげていたかと思いますが、そのご褒美がおやつだった場合、おやつ欲しさにしたフリをしたり、おしっこを小出しにしておやつをもらおうと考える子もいます。
ちゃんとトイレでするのならまだ肥満の心配だけになりますが、トイレ=排泄ではなくてトイレ=おやつだと結びついてしまうため、トイレで排泄をすると教えられていない可能性も出てきます。
そうすると、失敗することも増えてしまうので、できればトイレのご褒美はおやつを使わないほうが良いです。
犬のトイレが逆戻り理由10、興奮しているから
特に子犬は興奮しやすいです。
お留守番をしていて飼い主さんが帰ってきたときなどは、嬉しくて興奮することがよくありますが、その時におしっこをしてしまうことがあります。
これは「うれション」と言われるものなんですが、子犬はまだ尿道括約筋が未発達なため、おしっこを失敗しているというよりも筋肉で抑えられないから出てしまっているという状態です。
飼い主さんとしては、帰ってきたそうそう掃除をさせられる羽目になるので迷惑な話かもしれませんが、うれションでしてしまったおしっこは絶対に叱ってはいけません。
子犬との関係が悪くなってしまいます。 嬉しい以外にも、犬は恐怖を感じたときも興奮しておしっこをしてしまいます。
強い相手に対して服従していることを知らせるためにお腹を見せておしっこを少しするんですが、これは犬同士で行うことが多い行為です。
この時のおしっこは少量なんですが、強い恐怖を感じると膀胱に入っていた分の量なので結構大量なおしっこをしてしまいます。
犬が恐怖を感じることって、私達が考えるよりもとても多いです。
まず、言葉が話せないので、感じた恐怖を言語化することで少しでも恐怖を回避することができないことから犬はトラウマを受けやすいとも言われています。
他にも犬の脳の前頭葉の部分があまり強靭ではないため恐怖を感じるシステムが過敏に作用するそうです。
ただでさえ、犬は恐怖を感じやすいのに、社会化ができていない子は怖いものだらけになりますから恐怖の中で生活しないといけない状態になってしまいます。
少しでも感じる恐怖を減らしてあげるためにも、色々なものを見させて色々な音を聞かせて社会化を進めていってあげましょう。
社会化というのは子犬にとって今後快適に生活していくためにも重要ですし、成犬になった時の性格形成にも大きく影響を及ぼします。
そのため、イヌバーシティではその重要性を始め社会化のやり方についても特に力を入れて解説されています。
ちょっと漠然としている社会化について、考え方や方法など少しでも自信が持てない部分があるとしたら、イヌバーシティはおすすめです。
犬のトイレが逆戻り理由11、トイレ中に嫌なことがあったから
先ほどの恐怖を感じやすくてトラウマを受けやすいところと関係してきますが、犬がトイレをしている最中に嫌なことがあった場合、そのことを覚えているのでトイレで排泄をしなくなることがあります。
例えば急に大音量の火災報知機が鳴ったとか、「ガチャン!」とお皿が割れた音がしたとか、大きめの地震が起こったなど、驚くことは恐怖に繋がります。
トイレが逆戻りしてしまった時期に、驚かせるようなことがなかったか思い出してみてください。
嫌なイメージをまた良いイメージに塗り替えられるように、ちゃんとトイレでできたときは犬がわかるくらいしっかりと褒めるように心がけてください。
犬のトイレの逆戻り理由12、発情が関係しているかも
まず、発情期という時期があるのはメスだけで、オスは発情しているメスのフェロモンのにおいを嗅ぐと発情します。
メスの発情期は犬種や個体差がありますが、小型犬だと生後6~12か月頃に訪れます。(大型犬はそれより少しあとで生後12か月以降が多いです)
メスは発情の前期に発情出血というものがあり、この発情出血が見られたころに一時的にトイレを失敗することがあります。
発情出血は人間の生理とメカニズム的にも違うものですが、混同して「犬の生理」と呼ばれることも多いです。 発情出血が終わると本格的な発情期に入りますが、メスの場合は発情期が終わるとトイレの失敗も自然となくなることがほとんどです。
ただ、オスの場合はメスの発情サインを感知すると、発情して制御が不能になる子が多くなり、メスに対して自己主張をしたいという本能があるのでマーキングをすることが増えます。
メスの発情サインというのはメス犬の尿に含まれるフェロモンのにおいなんですが、このフェロモンの匂いは2キロ先まで届くとも言われています。
オスは去勢することで、発情における問題行動が2分の1から3分の1まで減りますし、生殖器の病気になるリスクもなくなるので、マーキングがひどいようだったら去勢を考えてみると良いかもしれません。
ただ、報告では去勢の手術が引き金となってトイレを失敗するようになるというケースも聞いていますが、それは一過性のことが多いので少し様子を見ていてください。
犬のトイレが逆戻り理由13、季節による問題
人間でも寒いとおしっこが近くなりますが、犬も寒いとおしっこが近くなることがあります。
寒い地方の出身の犬は寒さに強いのであまり影響は受けませんが、犬種によっては寒い気候が苦手という犬もいます。
トイレがリビングにあるなど、空調がしっかりしている場所にあるなら問題ありませんが、寒いところや逆に夏に暑い場所にトイレを設置すると行きたくないので行かないで失敗することもあるのでトイレの位置は空調がちゃんとできている場所に置くようにしたほうが良いです。
トイレが逆戻り中の失敗を無くすために知っておきたい子犬のトイレの間隔
「ダンバー博士の子犬を飼う前に」という本の著者であるイアン・ダンバー博士は、生後18週で約2時間我慢ができると書いています。
一般的には月齢プラス1時間と言われているので 生後3か月=3~4時間 生後4か月=4~5時間 生後5か月=5~6時間 生後6ヵ月になるとだいたい6時間以上の間隔があると言われていますが、特に小さい時はとても個体差があるもので、生後3か月の時に2時間しか間隔が無いという子もいます。
トイレに誘導するまでにクレート内などでおしっこをしてしまっていたら、次に出す時は30分短く様子を見て誘導していくようにしながら愛犬のおしっこの間隔をつかんでいきます。
あと、飲む水の量もだいたい把握しておくと良いです。
水用のお皿の場合は、水を入れる時にカップで測って入れておくと、子犬が寝ている時に残った水の量をまた図ることでだいたいどれくらい飲んでいるのかがわかります。
あと、フードによっても飲む水の量は変わりますが、やはりウェットタイプのフードよりドライタイプのフードを食べている子の方が飲む量は増えます。
飲む水の量が増えたら、多飲多尿の症状がある病気もありますから、愛犬の健康管理のためにも飲んでいる水の量は把握しておくようにしてください。
犬がトイレを逆戻り中に粗相した時の正しい行動は?
せっかくできていたトイレがまた失敗するようになると、飼い主さんとしてはイライラする原因にもなるでしょう。
でもトイレトレーニング中に失敗した時に叱ってはいけないのと同じで、やはり逆戻り中も失敗したことを叱ってはいけません。
たまに、「粗相をしたところに犬の鼻を押し付けて叱る」という方法をしているという方がいらっしゃいますし、知恵袋的な掲示板などでその方法を推奨している方がいらっしゃいますが、この方法は何の意味もないばかりか、愛犬との関係を悪くしてしまいますから絶対にやらないでください。
冒頭でもお話ししたように、犬はトイレで排泄しないといけないという概念はありません。
だから、飼い主さんにそんな叱られ方をしても何が悪いのかわかりませんし、理不尽に叱られたという思いだけです。
そういう叱り方をしたあと犬を見ると反省しているような表情をしているという方もいますが、その表情は反省をしているのではなく恐怖を感じている表情です。
飼い主のことを信頼できて一緒にいると守ってくれる強いリーダーだと認識できなくなりますから、絶対に失敗を叱らないようにしてください。
あと、粗相をした後にハウスに戻すと、犬の中では「ハウス=罰」と結びついてしまうので、ハウスに入るのを嫌がるようになってしまいますので、そこも注意が必要です。 逆戻り中の粗相をしたときも、トイレトレーニング中の粗相の処理と同じです。
- 犬を見えない所に連れていく
- 無言で掃除をする
- 消臭をする
においがつかないように一刻も早く掃除をしたいと思いますが、飼い主さんが雑巾で床を拭いている様子などは飼い主さんが布で遊んでいるようにも犬には見えてしまうため、一緒に遊んでいる気になってしまうことがあります。
すると、またそこら辺でおしっこをすれば今度こそ一緒に遊べるかも♪と思って、遊びたいがために粗相をするようになる恐れもあります。
それでは大変なので、掃除する姿を見せないように、いったん犬を見えない所に連れて行ってから掃除をしてください。
逆戻りの粗相は「正しい方法」でもう一度トイレトレーニングをすればすぐにできるようになります!
正しいしつけのやり方でやれば、すぐに思い出して「あ!そっか!ここですると良いんだった」とまたスイッチが入りますから粗相の掃除なんてすぐしないで済むようになります。
最初のトイレのしつけが最短で覚えられるやり方じゃなかったとしても、一度できるようになっていたなら数日気合を入れて取り組めば、すぐに人間社会ではトイレで排泄をするルールがあるということを理解できます。
できるだけ早く逆戻りしてしまったトイレを直して、粗相をしないトイレで排泄する子に戻ってほしいと思われるのでしたら、ここをタップして何度もご紹介している記事をご覧いただき正しいトイレトレーニングを実践していただきたいと思います。
犬のトイレの逆戻りを直すには?
犬のトイレが逆戻りをしてしまう可能性のある理由を13個見てきましたが、愛犬と照らし合わせて思い当たることをまずは改善してください。
せっかくトイレトレーニングをするにしても、例えばトイレシートのにおいが我慢できないなど、生理的に無理と思ってしまうことが解消されていないとまた繰り返してしまいます。
まずは病気ではないことが分かったら、13の理由の中から犬的に無理と思いそうなことから見直していってください。
発情に関しては、飼い主さんの考え次第ですが…繁殖をするとなったら相当な知識と準備とケアと覚悟が必要になります。
もちろん、去勢や避妊の手術にはメリットもあればデメリットもありますので、しっかり検討してもらえればと思います。
ただ、オスの場合は去勢することで性ホルモンからくる問題行動がおさまること、メスを妊娠させてしまう事故を防げること、発情しているのに繁殖行為ができないことによる多大なストレス、精巣腫瘍などの生殖器の病気の予防などのメリットがあります。
オスは去勢している同士だと仲良く遊べたりもするので、気の合う犬が増えるというのもメリットになりますので前向きに検討してもらえると良いと思います。
あとの犬との関係やストレスといった理由に関しては、先ほどご紹介した子犬のしつけの通りにやるとトレーニングをしているだけで自然と主従関係が正しく築けるようになっているので問題ありませんが、それ以外となると1つ1つ注意して関係を正しくする努力が必要になります。
犬がトイレを逆戻りしてしまった理由を改善しつつ、トイレトレーニングを1からやるつもりで取り組むことになりますが、逆戻りの程度によってはすぐに直ることもあります。
- トイレまわりのグッズを全て一新してリセットしてみる
- トイレにアンモニア臭をつける
この方法でけっこうあっさりと元通りにトイレでできるようになったという話を聞いています。
犬は、アンモニア臭を嗅ぎ取ってそこにおしっこをするという習性があるのを利用した方法なんですが、アンモニア臭をつけたトイレシートもありますし、トイレ誘導タイプのアンモニア臭スプレーというのもあります。
どちらも、犬がわかる程度のアンモニア臭で人間が臭いと感じるにおいではないので、まずはこれを試してみるのも良いかもしれません。
犬のトイレが逆戻りした時の先輩飼い主体験談集
過去に一旦トイレができたのに逆戻りをして苦労したという先輩飼い主さん達の体験談をご紹介します。
うちはメスなので足を上げておしっこはしませんが、最近引っ越しをして環境が変わった為かせっかく覚えたトイレが全く出来なくなりおそそばかりでした。 その為最初からトレーニングを始めましたが、とにかくちゃんとシートの上でおしっこが出来たらお菓子を与えて褒めるの繰り返しを徹底的にしました。 私もトイレトレーニングは相当苦労して仕事から疲れて帰って毎日おそそしたおしっこと踏み荒らされたうんちを泣きながら掃除しました。 根気よく頑張ってわんこと楽しく暮らしましょう!
うちのマルチーズ♂も生後7ヶ月くらいの頃いきなりトイレでしなくなりました。 それまで2日に1回の散歩を1日2回の散歩に切り替えたら排泄行為を家でしなくなりました。 本能に負けたんだと諦めていたんですが 3歳の頃膀胱炎にかかったんです。押し寄せる頻尿で散歩の時間までトイレを我慢できなくなってしまいました。 粗相の繰り返し、病気だから治るまでと思っていたら、ある時あれから一切見向きもしなかった(ずっと設置はしていた)トイレで奇跡のおしっこ。 もうもろ手をあげて夫と二人で舞いながら(大げさではない)犬を褒めちぎりました。 それからです。またトイレを使うようになってくれたのは。
マルチーズのオス(10才)を飼っています。 私も約10年前、室内飼いの愛犬のトイレで大変悩みました。 元々赤ちゃんの頃からお散歩を嫌がる子で、今でも室内トイレでしか用を足せませんが 当時は仕事から帰って来て粗相を見つけては、毎日本当に狂いそうで泣きそうでした。 ウチの場合にはまずトイレに行きたそうな素振りを見せたらトイレに誘導し 『トイレよし!』と言葉を必ずかけトイレという言葉を徹底的に覚えさせました。 そしてちゃんと出来たら褒め過ぎな位褒めてあげるのと同時に ご褒美に小さなクッキーを一つあげます。
うちの犬もそうでした。引っ越しの時に1カ月ほどの他の人に預けたら トイレの習慣がパーになっていて呆然としました。 トイレトレーニングを初めからやりました。 1週間くらいで元にもどりました。 うちの場合、トイレまでに行く道がツルツルだったので、カーペットを敷き、 トイレの下にもカーペットを敷いて安定させました。
うちのワンコ(ヨーキー♂)も足を上げるようになってから、 粗相が多くなっていました・・・。 シートを置くトレイと床の隙間におしっこをかけたり・・・ ケージと床の間だったり・・、防水シートを引けば、その隙間境界線ギリギリにするんですよー。 とにかく少しの段差や、高さがあるところに向けてやられました。 そこで、居住ケージの外にトイレを設置。 1.5リットルのペットボトルにトイレシートをくるりと巻きつけたものを、 トイレシーツの上に(ねかせて)置きました。 以前のにおいがあるからか、それからはお気に入りのトイレになりました。
飼い主としては少しでも早くまたトイレにできるようになってほしいトイレ逆戻り問題ですが、深刻な理由でなければ案外サクッとまたトイレで排泄できるようになります。
あなたの愛犬ができるだけ早くトイレでまたできるようになることを願っています。