エリちゃん
わんこ先生
なぜ子犬を抱っこ散歩するのか?
子犬の抱っこ散歩のコツや注意点についてご紹介する前に、なぜ子犬を抱っこ散歩するのかしっかりと理解して行ってもらえると、より良い抱っこ散歩になりますので、最初に抱っこ散歩の意義などについて少しお話しします。
抱っこ散歩とは、文字通り子犬を抱っこした状態で行うお散歩です。子犬は地面におろさないので、子犬が歩くのではなく抱っこした飼い主さんが歩いてお散歩をします。
なぜ子犬を地面におろさないのかというのはご存知かもしれませんが、抱っこ散歩はワクチンプログラムがまだ終わっていない時期に行うので、恐ろしい感染症から子犬を守るために子犬を地面におろさないんですね。
子犬を地面におろすことで地面と接触した足に何らかのウィルスがついてしまいそれを舐めてしまうことで感染してしまったり、どうしても地面のにおいを嗅いだり舐めたりしてしまうので、感染症にかかっている犬の尿などに触れて感染症になるリスクを高めてしまう危険性があります。
ですから日本では、ワクチンがすべて終了するまで子犬をお散歩させないように言われるんですが、ワクチンがすべて終了するのは生後4か月くらいになってしまいます。
ここで問題になってくるのが子犬の社会化期とワクチンプログラムがかぶっていることです。
子犬の社会化というのは、子犬が自分以外の人・犬・物・環境などに対して適切な経験を積むことで、外部からの刺激に社会的に適応していくことを学ぶことで、人間社会でストレスを感じることなく過ごしていく基礎となるものです。
社会化をするということは子犬の精神面の健康を守ることと言えます。
そしてワクチンというのは、母犬から貰っていた抗体がなくなってしまうことで免疫力が低下し、感染症などになりやすくなることを避けるため、子犬の体に抗体を作ることを目的とした注射です。
ワクチンを摂取したからと言って体の中にすぐに抗体ができるわけではなく、うまく抗体ができないこともあるので生後6~8週ころを目安にその後3回ほどワクチンを摂取して確実に抗体を作るのがワクチンプログラムです。
ワクチンは子犬の身体的な健康を守るために行われることです。
[safe title=”ワクチンプログラムについて”]ワクチンの第一回接種は生後6~8週が目安ですが、迎えた子犬の月齢によっても左右されます。
というのも、迎えたばかりの子犬はたくさんのストレスを受けていたことによる体の弱さもありますし、新しい環境に慣れていない・不安を強く感じているなど、体調を崩しやすい状態です。
ペットショップで一回目のワクチンを受けていることが多いと思いますが、迎えてからワクチンを受けさせるときは十分休ませて環境にしっかり慣れてから受けさせるようにしてください。[/safe]
ワクチンに関してはワクチン自体の健康面の副作用と、社会化がしにくくなるという精神面の副作用とも呼べることを考慮してアメリカでは一切ワクチンを打たないという考え方もあり、国によっても考え方が分かれるところでもあります。
精神的な健康(社会化)を重要視するか、身体的な健康(ワクチン)を重要視するかという難しい判断でもあります。
生後4か月を過ぎると恐怖期などと呼ばれることもありますが、恐怖心や警戒心が強くなるので、知らないものや見たことのないものをとても怖いと感じてしまうようになりやすいです。
ですから、恐怖や警戒心よりも好奇心の方が強い生後3~12週齢の社会化期(感受期)を逃すことなく、健康面でもリスクを冒さない方法が抱っこ散歩といえます。
実際、抱っこ散歩をすると「感染症などの病気になりにくく社会化を進めることができる」と、多くの獣医師も推奨しています。
もしも、身体的な健康だけを守って、ワクチンプログラムが終わるまで外にも出さずに社会化をしなかったとしたら子犬はどうなると思いますか?
ある日あなたが目覚めたら、言葉もわからない異世界の巨人族が住む世界に転生しているようなものです。
この例えだとちょっと楽しそうと思われてしまうかもしれませんが、子犬も性格によっては全く物おじせずに強く生活をしていける子もいるでしょう。
でも、多くの子犬は初めてみるものや接するものが危険かどうかわからないため、ビクビクすることが多くなります。
犬同士の挨拶の仕方もわからないため、他の犬から叱られて吠えられたリ制裁されることもあり、同種の犬に対しても怖い存在と認識し、犬嫌いになってしまっている犬も少なくありません。
犬が恐怖を感じた時の取る行動で一番自然(多い)なのが、威嚇をしたり吠えたり噛もうとする攻撃行動です。
怖いものから自分を守る行動なのでとても自然な行動ですが、飼い主からしたら困った問題行動になるでしょう。
吠え癖や噛み癖、そこらじゅうで粗相をしてしまうなど、飼い主さんが深刻に悩まれる問題行動は社会化不足が原因であることがとても多いです。
上の画像はNPO法人人と動物の共生センター様の画像を引用させていただきましたが、このように飼い主さんの3人に1人が吠える問題で、4人に1人が咬む問題で悩んでいるという調査が公表されています。
かわいい愛犬と幸せに豊かな生活を送ることを夢見て飼い始めたのに、深刻に悩んでストレスいっぱいの生活を送られている飼い主さんがこんなに多いというのが実態です。
しかも、吠えさせない・噛ませないといった「しつけはしないといけない」と法律で定められています。
『動物愛護管理法、第7条、動物の所有者および占有者の責務等』に書かれているのでご興味のある方はご覧いただければと思いますが、飼っている犬にしつけをして周りに迷惑をかけないことは飼い主として必須のことです。※2013年に動物愛護管理法が改正されて、罰則も強化されています。
子犬を飼い始めたからには、社会化を進めることはもちろんですが、ちゃんと子犬をコマンドなどでコントロールできるように早めにしつけを始めなければあとで大変なことになってしまいます。
社会化もしつけの一貫ですが、子犬を人間社会でストレスを感じることなく、お利口さんに育ててあげるには、正しい方法を知って、適切な時期に適切な方法で正しい行動を教えてあげる必要があります。
犬をちゃんと育てるには、飼い主さんもちゃんとした飼い主さんに育つことが必要になってくるんですね。
それには犬に対する理解を深めたり、具体的なトレーニング方法を知ったり、信頼関係の築き方を知り実践することが必須になってきます。
犬を正しく導いてあげるために、飼い主さんが方法を学び、飼い主さんの行動を変えてあげる必要があるということです。
最近では困ったことがあるとネットで調べやすい環境ではありますが、独学で問題行動の対処法を学ぶのではなく総合的にしつけを知らないと根本的な解決ができないことが多々あります。
根本的なことを理解し把握できていないと、1つ直っても、また違う問題があらわれてしまう結果になります。
まだ子犬の今のうちに正しいしつけの方法を知って実践していただけると、今後の愛犬生活が余裕のある楽しいものに変わりますので、ぜひ飼い主としてやるべきことを知っておいていただきたいと思います。
具体的なしつけの方法については下の記事をご覧いただければと思います。
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子犬を将来的に怖がりな犬にさせないため、吠え癖や噛み癖などの攻撃行動をさせないため、ストレスまみれの生活にさせないために必要な社会化をすすめるのもしつけの1つです。
社会化を効果的に行えるのが抱っこ散歩ですが、他のしつけも時間がかかってしまう方法もあれば、犬に誤解をさせてしまうような方法もあります。
正しいしつけの方法を知っておかないと、しつけの時間が無駄にかかってしまうばかりか、問題となる行動を悪化させてしまうことにもなりかねません。
かわいい子犬をストレスを感じさせずに、飼い主さんのことが大好きで飼い主さんのコマンドに喜んで従う犬に育ててあげるためにも、先ほどの記事をご覧いただき正しいしつけを実践していただきたいと思います。
次は抱っこ散歩がスムーズにできるようにしていただくために、子犬の抱っこ散歩のコツや注意点をご紹介していきます。
子犬の抱っこ散歩のコツや注意点
抱っこ散歩をするために準備しておくこと
- 抱っこ散歩をするために準備しておくこと
- 抱っこ散歩をするときの注意点
- 抱っこ散歩に行くときに持っていくと良いもの
この順番で子犬の抱っこ散歩について解説をしていきます。
抱っこ散歩をするために準備しておくこと
子犬の抱っこ散歩に行くためには、子犬にリードや首輪(ハーネス)をつける練習をしておく必要があります。
犬を散歩させる際は、リードをつけておくことがほとんどの地方で条例により定められています。
例えば東京では、動物の愛護及び管理に関する条例の第九条の一に
犬を逸走させないため、犬をさく、おりその他囲いの中で、又は人の生命若しくは身体に危害を加えるおそれのない場所において固定した物に綱若しくは鎖で確実につないで、飼養又は保管をすること。(一部抜粋)~動物の愛護及び管理に関する条例より引用
とあります。
抱っこ散歩なので、犬を歩かせるわけではありませんが、万が一犬が暴れて飛び降りてしまうことが100%無いとは言えませんので、抱っこ散歩の時もリードで犬をつないでおく必要があります。
これは愛犬の安全を守ることにも繋がりますので、子犬に首輪とリードをつける練習をしていきましょう。
ちなみに、生後2~3ヵ月頃の子犬が一番すんなりと首輪を受け入れてくれる時期と言われています。
最初に首輪をつけたときは、嫌がり抵抗すると思いますが、最初はほんの数秒着けたら褒めておやつをあげるようにし、だんだんと時間を伸ばしていくと慣れていきます。
おやつをあげることで首輪に対して良いイメージをつけられますので、首輪をつける練習にはフードやおやつをあげるのが効果的です。
首輪は苦しそうだからハーネスにしたいとお考えになる飼い主さんもいらっしゃいますが、ハーネスだと飼い主の意思を伝えにくいですし、興奮していつの間にかハーネスをすり抜けてしまうこともあります。
また、ハーネスはうちに帰ると外すので、いちいち装着の手間もある点に注意してください。
ただ気管支に問題があるなど首輪を使えない場合もありますので、あらかじめ獣医さんにご相談いただいて首輪にするかハーネスにするか判断していただくと良いと思います。
首輪の練習中はいきなりリードをつけずに、子犬が首輪に慣れてからリードをつけるようにしてください。
抱っこ散歩を始める時期は?
基本的に、抱っこ散歩はいつ始めても大丈夫です。
ただし、子犬を迎えてから現在の環境に子犬が慣れるまでに1週間はかかると思って、そっと見守っておいてあげてほしい期間になります。
それから徐々に首輪の練習をして、首輪とリードに抵抗感がなくなってから抱っこ散歩デビューになるので、迎えてから2~3週間後ということになると思います。
また、抱っこ散歩だからと言って100%安全だとは言えないので、獣医さんに首輪のご相談をしたときにでも、首輪になれたら抱っこ散歩をしても大丈夫か確認はしておいてもらったほうが良いです。
迎えるまでの子犬のストレスのかかり具合では、思ったよりも弱ってしまっている可能性もありますし、先天的な病気を持っている可能性もあります。
抱っこ散歩は、子犬にとってたくさんの刺激がありますから、心身ともに健康な状態で行えるよう気をつけてあげてください。
- 新しい環境に慣れているか?
- 首輪とリードに抵抗感はないか?
- 飼い主さんになれているか?
- 体調は万全か?
ここら辺をポイントとして、すべてクリアしている状態なら抱っこ散歩を始めてもらって大丈夫です。
抱っこ散歩に適した時間帯というのは特にありませんが、気候などを考えて朝晩の2回くらい行ってもらうのがベストだと思います。(散歩の時間は毎日同じ時間と決める必要はありません)
食後は排便をしやすいタイミングなので、食事をする前に行くようにしましょう。
「生後13週までに100人の人と触れ合わせる」というのが世界基準です。
無理をする必要はありませんが、社会化のためには外の環境に慣らすことに加えてできるだけたくさんの人と触れ合えるようにされると良いでしょう。
抱っこ散歩をするときの注意点
まず抱っこ散歩をするときに、子犬をそのまま抱っこして連れて行くよりも犬用のスリングをお使いいただく方がおすすめです。
子犬によっては抱っこをされることが嫌いな子もいますし、抱っこをされることで手足の自由が利かなくなると居心地の良い体勢にしようと動くこともあります。
子犬を抱きなれていない飼い主さんや、抱かれ慣れていない子犬は、急に暴れて落としてしまう危険もあります。
犬用のスリングを使っていただくと犬も安定するので落ち着いていることが多いです。
素手の抱っこもスリングもお互いの体温で暑くなるため、夏場などは暑さに十分気をつけてください。
2つ目の注意点としては、子犬が疲れないように様子を見ながら徐々に距離を伸ばすことです。
最初は、「家のベランダに出るだけ」くらいから始めてもらったほうが良いかもしれません。
そのあとは家の周り一周だけとか、5分で帰ってこれる距離など、短距離から徐々に長距離にしていってください。
3つ目はコースについてです。
初めのうちはできるだけ刺激もマイルドな方がスムーズですので、遠くから車を眺めたり、人通りの少ない道を選んだり、工事をしていない道にするなど、コースにも気をつけていただきたいと思います。
子犬のことはよく観察し、子犬が落ち着いていられているか?を基準として考えていただければ大丈夫です。
子犬が外の色々な刺激に慣れてきたら、犬がOKのお店などにも行ってみると良いでしょう。
ドッグカフェなど敷居が高いと思われるかもしれませんが、下におろさずに抱っこしたままですので、もしも子犬が騒がなければ、近くでおとなしくしている成犬を見せられる良いチャンスになります。
連れて行く場所は子犬の慣れや落ち着き具合を見ながら飼い主さんが判断してもらうことですが、できるだけたくさんの物を見せることを念頭に置いてもらって、いつも同じコースじゃないように頑張ってください。
抱っこ散歩に行くときに持っていくと良いもの
子犬が抱っこ散歩に慣れて距離が伸びてくると、それなりに時間もかかるようになると思います。
子犬だけに、急に粗相をしたり騒いでしまうことも考えて、備えをしておくと良いです。
- 多めのタオル(ペーパータオルも便利です)
- 水の入ったペットボトル
- 糞用のビニール袋複数枚
- 犬用のウェットティッシュ
- 拭き取り用のクリーナー(除菌の物など)
- オムツやマナーベルト
- おやつ
- 気を紛らわせるためのおもちゃ
などをリュックに入れておくと、もしもの時に対処できるのでおすすめです。
迎えてから抱っこ散歩できるまでの期間を考えると、もうトイレトレーニングはできていると思います。
もしも、まだ自分からトイレに行って排泄ができないようでしたら、すぐにでも先ほどの記事をご覧いただいて、正しい方法でトイレトレーニングを行ってあげてください。
まだこんな小さい子犬なんだからトイレを覚えられなくても仕方ないと思っていませんか?
正しい方法でトイレトレーニングを行ってもらえると、迎えてから2週間でトイレトレーニングが完了して、トイレに行きたくなると自分からトイレシートの上に行って排泄ができるようになります。
子犬が分かるように導いてあげれば、子犬は正しい方法を覚えることができます。
何度も失敗して飼い主さんに無視されたり、叱られたりすることは、子犬も自分に自信を無くしたり、不安になったりと大きなストレスになっています。
トイレの失敗はすればするほど、覚えるのが遅くなってしまい飼い主さんの大きな負担にもなりますので、もしまだ粗相をしてしまうという場合は、すぐにでも正しい方法を実践していただくことをおすすめします。
子犬がトイレを覚えてくれると、いつ排泄したくなるのか気をつけている必要もなくなりますし、一日に何度も粗相の掃除をすることもなくなりますし、他のしつけも進められるなど飼い主さんの心の余裕になります。
子犬を育てることが本当に楽になりますよ(^^)
トイレトレーニングができていたとしても、子犬はまだ筋肉の発達が未熟なのでちょっと興奮するとおしっこはもれてしまいやすいです。
粗相をしてしまった時に対処できるように用意していくと安心です。
お散歩デビューはいつできる?
抱っこ散歩で人間社会に少しずつ慣れてもらいましたが、できれば自分の足で地面の感触を知ったり、体を動かしたりさせてあげたいと思われるでしょう。
子犬のお散歩デビューは、子犬の免疫が十分になるころなので、最後のワクチンを打ってから2~3週間後くらいが目安になります。
ワクチンは売った後にすぐこうかを発揮するわけではないので、免疫として効力を発揮できるようになるまで2~3週間ほど待たなくてはいけないんですね。
子犬の様子をよく観察して、元気で体調が良いようなら、獣医試算に一度相談してお散歩のOKが出たら晴れてお散歩デビューができます。
ただお散歩デビューは早くしなくちゃと焦る必要はありません。
抱っこ散歩をすることで社会化の方は進められていますし、「運動不足は犬にとって大きなストレスになる」とか「筋力の低下は命にかかわる」といった話は成犬なった時のものです。
もしもご家族で子犬を飼われているのでしたら、家族のだれがお散歩に連れて行っても犬が不安にならないよう、家族をしっかり子犬に認識してもらうことに集中していただいた方が良いです。
子犬が散歩で歩かないのはなぜ?【重要】良い対応と歩かせるコツ
こちらでご紹介しているのですが、子犬は実際お散歩デビューをしてもあるかなくなってしまうことが多々あります。
怖がらせないために飼い主が気をつけることや歩かない時の対策例は上の記事を参考にしていただきたいのですが、抱っこ散歩をしていたとしてもちょっとした段差など子犬が怖いと思うものはたくさんあります。
子犬が「ちょっと怖いな‥」「これは大丈夫かな…」と不安になった時、信頼できる飼い主さんに声がけされることで安心できて、勇気が出るという場面はしょっちゅうあります。
ご家族で子犬を飼われているのなら、誰がお散歩に連れて行っても子犬が安心していられるように、ご家族全員で信頼関係を築きしつけに参加されなくてはいけません。
犬はリードから飼い主さんの心境が伝わります。
もしも飼い主さんがドキドキしていたり、ビクビクしていたり、緊張したりしていると犬にも伝わって犬が不安になってしまいます。
でも、正しいしつけの方法を家族全員が知って実践していると、犬への接し方もわかりますし、犬の気持ちもわかってきますし、飼い主としての態度もわかってきます。
しつけ教室に参加するというのも良いのですが、家族全員で参加することがむずかしかったり、うまく家族全員に伝えるのが難しいという難点があります。
先ほどの記事でご紹介しているしつけ方法なら、家族がそれぞれ学ぶことができるので、しつけの方法をご家族で統一できるというメリットもあります。
ご家族で子犬を飼われている場合は特におすすめしたいものなのでぜひ一度ご覧いただけると、あなたのお役に立てると思います。
子犬のお散歩デビューのルールをご紹介しておきたいと思います。
お散歩をするときは、食事の前か食べてから30分はおとなしくさせ排泄を済ませてから行くようにしてください。
犬はご飯を食べた後にすぐ動くと吐いたり胃捻転になったりとあまりよいことがありません。子犬は特にまだ消化機能が完全ではありませんので、しっかりとお休みをしてからお散歩に行きましょう。
それにせっかく家の中でトイレを覚えさせたので、外で排泄はさせない方が良いです。
お散歩デビューに関わらずですが、お散歩に行くときはお休み時間をとることと排泄をさせてから行くことを忘れないでください。
また、飼い主さんのコマンドに従うという意識を持たせてから(ある程度のしつけができてから)お散歩に行くようにしてください。
- オスワリ
- 待て
- フセ
- ヨシ
- ちょうだい
この5つはできるようにしてからお散歩することが望ましいです。
家の中でできない子は、外では絶対と言っていいほどできません。
愛犬を外で起こる危険から守ってあげるためにも、この5つができるような状態で、お散歩デビューをしていただければと思います。
あともう一つ大切なことは、子犬に怖い思いをできるだけさせないということです。
お散歩中の他の飼い犬との接触は生後半年以上たってからにしてもらったほうが良いです。
お散歩中に接触する飼い犬は成犬になっていることがほとんどですから、若い犬は吠えられてしまう可能性があります。
急にあったばかりの成犬に吠えられてしまったり、マウンティングをされると子犬はとても怖い思いをしてしまうので、犬が多いコースのお散歩は控えるなど飼い主さんの方で気をつけてあげてください。
子犬に必要な散歩の回数や時間は?
先ほども少しお話ししましたが、子犬にとってお散歩はまだ運動が目的ではありません。
あまり長い時間のお散歩は子犬の負担になってしまう場合もありますので、時間も短く距離も短くで行ってください。
生後半年までの間は、時間として15分くらいの散歩でかまいません。
ただ子犬のお散歩は社会化も目的としているので、犬のペースに合わせて歩いていると時間的には15分で済まないこともあると思います。
子犬が立ち止まって何かに集中している様子の場合は、子犬が納得するまで付き合うお散歩をしていただき、あまり距離を歩かせなくても大丈夫ということだけ覚えておいてください。
子犬の抱っこ散歩~最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。
子犬の社会化に有効な抱っこ散歩についてご紹介させていただきましたが、抱っこ散歩以外にも子犬同士で遊ばせることも社会化にとても有効なことです。
子犬同士で遊ばせるときはパピーパーティなどに参加する方法がありますが、参加する場合はそのパピーパーティがどのような考えで行っているものなのかよく吟味していただきたいと思います。
しつけ教室や動物病院の主催しているパピーパーティも含めて、客寄せのような意味合いで開催されているパピーパーティもあります。
子犬同士で遊ぶときは取っ組み合ったり、噛みあったり、飛び跳ねたり追いかけたりとハードな遊び方をするのが常ですが、他の犬に全くなれていない子犬がいきなりそのような中に放り込まれると恐怖を感じることがあります。
ちゃんとした訓練士などが、愛犬の性格や今までの環境を知ってもらって、相性の良さそうな子を選んで遊ばせてくれるようなところを選んでください。
子犬同士でも、最初に嫌な思いをしたり怖い思いをしてしまうと犬嫌いになってしまうこともあるので、
- 愛犬に合ったマッチングをしてくれる
- ベテランの訓練士がしっかり見てくれている
などの配慮がきちんとできるところを探していただきたいと思います。
通いではなく3日とか5日とか預かりで保育をしてくれるところもありますので、近くに無かったら少し遠くても信頼できるところがよろしいかと思います。
子犬との生活はこれからです。
飼い主さんも子犬もストレスを感じることなく、楽しいことがたくさんの生活を送れるように、正しいしつけの方法は早めに知っておいていただきたいと思います。